二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夢の中の俺はモンスターハンター ( No.9 )
日時: 2010/02/08 20:26
名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)

8話
  強い奴には敵わない





〜密林〜

—ギャア!ギャア!—

「発見」

暮羽と竜人はランボスを狩るために密林に来ていた。
目標は十体。今目の前には5体いる。

竜人はさっそく太刀を構えて向かう。その間に暮羽はヘビィ・ボウガンに弾を込める。
ランボスがこちらに気づき集団で襲ってくる。
集団で獲物を襲い捕らえる。これがランボスの一番厄介な所だ。

竜人はその内の少し集団から外れている一匹に狙いを定め、太刀を振り下ろす。
見事命中したが、まだ生きている。さらに突き、切り上げで一匹を仕留める。

「よし」

だが、喜びも束の間。残りの4匹が暮羽に向かっていた。


「やば・・・」

暮羽は向かってくる4匹に銃弾を浴びせるが、数が多くなかなか仕留められないでいた。
そして今4匹は暮羽を囲むような形にいる。
ヘビィ・ボウガンはライト・ボウガンに比べて威力はあるが、鈍重なため移動がままならない。

その時一匹が暮羽に飛び掛る。暮羽はそれを回避して弾を撃つ。
撃たれたランボスは吹っ飛び、そのまま動かなくなった。
だが、撃った反動の隙をついてほかのランボスが攻撃に入る。

(しまっ・・)
そう思った瞬間ランボスが急に仰け反った。何が起こったか、それを考えるより先に
引き金を引いていた。

「大丈夫か!?」

竜人が叫ぶ。その手には投げナイフを持っていた。さっきはこれを投げてランボスに攻撃をしたのだ。
竜人はそのままランボスに向かっていった

「うん、ありがとう」

暮羽はそう言うと、竜人と一緒に残りの2体を片付けに入った。
その後も無事に目標数を倒しクエストをクリアした。


〜現実世界〜

「・・・・」

竜人がベットから起きる。竜人はこの生活にも随分慣れた。着替えると
朝食をとる為にリビングに向かった。

リビングに向かうと母親の霧崎 綾がいた。

「おはよう。竜人」

そう言って、竜人の前に朝食をおく。竜人はそれを食べながら
いつもと同じようにテレビを付けてニュースを見た。

『次のニュースです。○○県○○市の山林近くの家に住む
65歳の男性が下半身がない状態で亡くなっていました。

原因ははっきりと分かっていませんが、上半身に歯型の跡が残っていた事から
飢えた熊が人を襲ったのではないかと予想されています。

念のため、近隣の・・・』

「怖いね〜」

一緒になって見ていた綾が言った。

「熊が人を食らうなんて話し今まで聞いた事もないけどな」

そんな話をしながら朝食を食べ終え、学校に行く準備をする。

「いってらっしゃい」

綾が笑顔で竜人を送る。

「いってきます」

<視点変わり>

暮羽は学校に向かっていく。まだ向こうの世界との行き来に慣れないのか
すこし、疲れた顔をしている。その時

「え・・・」

一瞬、叫び声のようなものが聞こえた。いかし今はしない

「気のせいかな?」

それっきりなにも聞こえなかったので暮羽は大して気にしないで学校に向かった。

学校にきて、校門を潜ろうとしたとき二人組みの男子が近寄ってきた。
この学校の生徒には見えなかった。

「君かい。この学校に転校してきた可愛い女の子って?」

一人の男が聞いてきた。

「噂以上に可愛いな〜。ねえ俺たちと一緒に遊ばない?」

「え〜と・・・」

暮羽はどう返事をして言いか分からず、黙っている。
すると、男の一人が暮羽の腕をとる

「離してください!」

「大丈夫。絶対楽しいからさ」


と、暮羽の同意をなしに無理に連れて行こうとする。
その時、暮羽の顔の横から足が出てきて、男の顔面に直撃する。

「ぶへぇ!!」

男は顔面を押さえて倒れる。暮羽が振り返る。するとそこには

「今時あんなナンパする奴初めて見た」

竜人だった。

「竜人!!」

「よっ。おはよう」

「て・・てめ〜」

顔面に蹴りを食らった男が立ち上げる。

「あ、わりーな。優しく蹴ったつもりだったんだが痛かったか」

竜人はまるで挑発でもするかのように言う。
その態度に男たちも切れたのか、竜人に向かってくる。

「これ頼む」

竜人は暮羽に自分のかばんを預けて、男二人に向かっていった。
それを囲むように野次馬が集まってきた。

「あ、暮羽」

そんな中にクラスの女子がやってきた。

「ね、ねえ。あれ止めなくていいの」

暮羽の心配そうな声に女子は

「あれ?暮羽、竜人とあんなに仲いいのに知らないの?
彼、中学の時フルコンタクト空手で全国大会優勝しるんだよ」

暮羽は驚きの表情を浮かべる。周りを見ると学校の生徒は
心配そうな顔一つもせずに余裕で観戦している。

「あ、終わったみたいだよ」

竜人を見ると二人は震えながら地面に這いつくばっている。
一方竜人は余裕で立っている。竜人の圧勝だったようだ。
竜人は暮羽に駆け寄ってきた。

「かばんサンキューな」

そう言って暮羽の手からかばんを受け取る。

「二人、大丈夫なの?」

「ああ、足蹴って動けなくしただけだから。
すぐに回復するら」

「そう。ありがとう、竜人」