二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂-白百合の旋律- 『日向篇』 ( No.103 )
- 日時: 2010/01/26 17:09
- 名前: 椿薔薇 (ID: p4jphIw6)
第四訓「日陰の日向」
泣きじゃくった日向の弟をあやしながら万事屋一行は病院に、大江戸病院にむかった。
「でも本当にどういうことなんでしょう?」
新八が久しぶりに口を開く
「とりあえず会ってみりゃ分かるだろ」
頭のうしろで手を組みながら大きな欠伸をする。
今日はとてつもなく蒼い空に太陽が輝いている・・・そんな空を見上げ、白刻は
「あんなに泣いて言ってたんだ、簡単な依頼じゃないんだろうな…」
友達になる、なんて…青空をみたいなんて…そんな願いはわざわざ万事屋に頼みに来るようなたいそれたものでもない、そしてそれはすぐそこにある。
そんなものだったのだから…
神楽が酢昆布しゃぶりながら建物に指をさした
「ここネ!着いたアル」
大江戸病院。
白刻達は泣いた後寝てしまった子供をおんぶして日向。という名前を捜した
部屋の前の紙を一つ一つ見て回る。
するとそこに『月見 日向様』
という文字を見る、その部屋はカーテンも閉まりきり薄暗い一人部屋だった。
そこからは鉛筆が紙をはしる音が聞こえてくる。
「失礼します」
白刻は部屋の前で言い、ソーっと奥に進む。
それと同時に銀時たちも入っていく
「どなた様?」
そこには微笑んだ女性がスケッチブックを持ちながら言った。
「万事屋アル!このガキ…むごっ」
言い終わらないうちに新八が神楽の口をふさいだ、そして耳元で
「万事屋とかだしちゃダメでしょ!とりあえずは…」
「このガキんちょから依頼をもらってきましたー、万事屋銀ちゃんです。」
そんなことに一切触れず銀時は子供を前に出すとツラツラ話し出す
「ちょ!えェェ、銀さん!」
「うるさい新八!病院では静かにしなきゃいけないの知らないのか!」
「陽!すいません…どこへ行ってたのかと思ったら。ご迷惑おかけしました…陽!起きなさい」
女性は謝ってから陽を起こした
「ん、ぁ?おねぇちゃん?」
まだ完全に起きていないような顔で見る
「ほら、ちゃんと謝りなさい?迷惑かけました。って…」
女性はしっかりしたもので目の前でもちゃんと怒った。
まるでお母さんのようである
「ごめんなさい…」
陽は小さく謝って俯いた
「すいません…この子は弟の月見 陽。私は姉の月見
日向といいます。」
またほくそ笑むと陽の頭を撫でた。