二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂-白百合の旋律- 『日向篇』 ( No.140 )
日時: 2010/04/21 18:19
名前: 椿薔薇 (ID: zc76bp3U)

第七訓「病気、太陽を」

「…お姉ちゃんは…」
陽は歳にも似合わず深刻な表情で俯く。

「まだ治療法の見つかっていない病気で、太陽が…太陽の光を浴びれなくて。。。それで、もう足も動かないの、一生歩けないって…それなのに…もうそれでも辛いのに…お医者さんは、お医者さんは」
目に涙を浮かべながら陽は神楽に抱きついた

「陽…」
一度はよくなってる。といったもののやはり耐えきれなかった陽は医者から言われた残酷で哀しい日向のことを…

「もう…手もうごかなくなっちゃうって…太陽が青空が大好きでそんな光景を見ながら元気に走り回ってたお姉ちゃん。大切なものを…大切なものを全部奪っていった…なのにまだ、奪うの…お姉ちゃん絵を描くのが大好きでとっても上手くて自慢だって言ってた。それでさえも奪おうとしてる…」
銀時達が訪れたときにも日向はスケッチブックを持っていた。
そして気付いた、なぜ天気が良くても黒い黒いカーテンで窓を遮っているのかを…

「そんな…」
白刻は笑顔で話しかける日向の姿を思い浮かべ首を横に振る。

「医者は、もうあきらめてんのか?」
銀時が聞いた

「うん…もう無理だって、しょうがないって…このままいったら月の光も見れなく、浴びれなくなるって…」
声は震えている、陽の言葉に神楽は握りこぶしを作った

「そんな…そんな、しょうがないなんて!」

「神楽ちゃん…」
そんな姿をみて新八は呟いた

「僕には…出来ることがなくて、どうにかしよう。って思った、でもこんな僕が出来るのは笑顔で心配をかけない…そんなことだけだった。だから…」
そう目をつむって言い銀時達を見る

「で…俺たちに依頼してきたのか」

「太陽を見せてやりたい…か、そういうことだったんだね」
そこでやっと銀時達万事屋は事の深刻さを感じ、そして思いを強くした。

俺たちが、私たちが、僕たちができることはなんだろう…

万事屋として、人として、できることは一体。。。