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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂 -白百合の旋律-『白銀想篇』 ( No.9 )
- 日時: 2010/01/17 13:21
- 名前: 椿薔薇 (ID: p4jphIw6)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=14942
第六訓 「涙、哀。恐…」
それから白夜叉ははぁ…とため息をつくと白刻の腕を引っ張った
「ほら、立て」
その行動に白刻は聞かず黙っている、だがその瞳には涙が浮かんでいた
「…」
「はぁ…ったく手間がかかるな」
そう言って白夜叉は白刻の横に落ちていた刀を手に取ると無理やり白刻を背中にのせた
「え…ちょ、何して…」
白夜叉の背中に乗せられた白刻は眼を見開き驚いたが、その背中に。
ぬくもりに…頬を一粒の雫がつたう。
それからというもの白刻はまた泣いた。泣いて泣いて泣いた…だがそれはいままでの恐怖の涙ではなく安心と感動の涙だった。
声をあげてボロボロと泣く、子供のように…
それでも白夜叉は何も言わずただただ歩いた。
地は血の海で戦場。
刀や死体がゴロゴロ転がっている…
それを見てまた白刻は泣いた、今まで自分がやってきてしまったこと…天人の恐怖。そして懺悔…
白夜叉が向かうところに建物が見えた。
…そこには多く、いや少しの生き残った攘夷志士たちがいた。
それを見て、涙は恐怖に変わった…
どうせ、どうせ私を殺すんだ…なんでだろう?
さっきまでは死にたかったのに、殺されるのを望んでいたのに今は…
生きたい。
生きて償いたい…
そんな風に思うようになっていた。。。
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