二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケスペ】 足跡 【序章UP】 ( No.3 )
- 日時: 2010/01/25 18:31
- 名前: くぅ ◆dBAZGpCePM (ID: eCrj8qey)
第1話[汚れなき白]
南国の町、マサラタウン。
何もかもまっさらとして、〝汚れなき白〟である。
「んー今日はどこに行く?」
「まぁ散歩程度でどこか行くか? 特に何もなさそうだし」
適当に散歩をしていると、近くの草むらに子供たちが集まっていた。
紫のポケモン……ニドリーノの周りに数人の子供がいる。
「くそう、またはじかれた!!」
「よおし、今度は私の番よ!」
「お前に捕まえられんのか?」
「バカにしないでよっ!」
女の子がモンスターボールをニドリーノに投げるが、捕まらず。
どうやらニドリーノを捕獲したい子供が集まっている様子。
するとレッドはみんなの前に立った。
「ハハハ、そんなんじゃダメだよ。ポケモンを捕まえたけりゃ、もっと弱らせてからボールを投げるもんだぜ」
レッドは「ちっちっち」と言いながら指を振る。
一見、見下しているように見えるが、もちろん実力はしっかりある。
「行け、ニョロゾ! 〝水鉄砲〟だ!」
レッドはモンスターボールからポケモン、ニョロゾを出した。
そして技を繰り出す。
ニョロゾの水鉄砲で、ニドリーノはひるむ。
そしてモンスターボールを投げ、ニドリーノはボールに収まった。
捕獲完了、である。
「へへへ! ニドリーノ頂き!!」
レッドはボールを子供たちに見せつけるようにした。
周りの子供は「すごえ!」「さすがレッドだ!」とわいわいしている。
ホワイトも、憧れの目でレッドを見る。
レッドとホワイトは、このマサラタウンに住んでいる。
この町のトレーナーで、レッドに敵う者はいない、と本人は言う。
ポケットモンスター……通称ポケモン。
ポケモンは、森や池に住む人間以外の生き物。
世界中でどのくらいの種類がいるのか、レッドもホワイトも知らない。
レッドは、全部捕まえてやる! と言うが……。
「ポケモン……かぁ……」
ホワイトはポケモンを持っていない。
嫌いなわけでもなく、怖いわけでもない。
モンスターボールも一応持っている。
けど……どうしてか、捕まえるタイミングがつかめないのである。
そんな時、出た話題。〝オーキド博士〟だ。
町外れに住んでいるらしく、ポケモンに詳しい。
しかし、レッドは〝偏屈ジジイ〟とバカにする。
すると子供たちは、ポケモンに詳しい、という事を話した。
「僕、どうしたら強くなれるか聞きに行こうかなぁ……」
「ただのジジイだぜ、やめとけよ。ポケモンのことなら、このオレが教えてやっからよ」
その子は「うーん」と考え込んだ。
するとある一人の子が、博士の孫について話していた。
その孫は、博士に教わってすごいポケモントレーナーになったらしい。
「孫……」
「うん、ずっと留学してて、最近帰ってきたんだって」
ホワイトは〝オーキド博士とその孫〟に少しだけ興味を示した。
が、レッドは。
「へんっ!! たとえどんな奴が相手だって、俺様の敵じゃないぜ!!」
レッドは自分に自信を持って、ボールに入ったニョロゾに言う。
今は夕方で、空には綺麗な夕日が浮かんでいた。