二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: バトテニ-無駄な感情- ( No.93 )
- 日時: 2010/02/13 17:45
- 名前: 亮 (ID: 2nrfRM.C)
【六章】 -訣別の時-
いつかキミが1人になっても
キミが変わりなく、笑えますように。
訣別の時が来ようとも
繋がっているから。
キミを愛している。
いつかキミが1人になっても
この気持ちがキミを守るから。
だから、さよなら。
70 参加
「大人も参加してもいいんだよ」(中務)
「それって・・・」(香澄)
中務は、にこりと笑う。
それだけ見ると、とても悪い人には見えないような、整った顔。
でも、言うことはメチャクチャなんだ。
「そうだよ。 僕が、君たちを殺しちゃえばいいってコト」(中務)
残り、9人。
このゲームに乗っていない、子供達。
乗らない限り、優勝者は中務が決める、と言うことになる。
そうなると、俺たちはキミを残してやることは出来ない。
中務が、キミを選ばない限り。
「でも・・・ まだ4日目だぞ?! 時間はある!」(宍戸)
「そうだ、お前に邪魔される筋合いは無い」(真田)
2人の言葉にも、笑顔で応える。
「君たちさァ、僕が何にも知らずに此処にいると思う?」(中務)
「え?」(香澄)
どういう意味?
「大人達に、刃向かおうとしていること、
死にそうな人間も助けていること。 全部知ってるよ?」(中務)
「ねェ、一ノ瀬香澄さん」(中務)
中務は、不意に香澄の名前を呼ぶ。
香澄は、驚いて顔を上げた。
初めて、中務と目が合う。 笑っていた。
「何で・・・ そんなこと」(桃)
「盗聴器・・・ってヤツだよ」(中務)
中務は、指を指す。
「その、首輪がね」(中務)
話し声も、何もかも、全て聞いていたんだ。
この男は。
「刃向かったら、何が起こるか教えてあげるよ。
これ以上待っても、君たち殺し合い何てしないでしょ?」(中務)
そう言って、ポケットからはナイフを出す。
「最初の武器はコレ。 かかっておいでよ」(中務)
宍戸は、頭の中で今までのコトを振り返った。
1つ引っかかることが有る。
ほら、いつだったか、俺たちが話し合ったこと。
「香澄を優勝させてやろう」
そうだ、あのことを決めたとき。
既に盗聴器が働いていたのだとしたら。
中務は、全てを知っている。
俺たちの、生きる希望と支えが何かを。
「どうしたの? 宍戸亮くん」(中務)
「・・・ッ」(宍戸)
全部、コイツは分かっている。
だとしたら、アイツのねらいは・・・?
「ああ、最期に、もう1つだけ。 教えてあげる」(中務)
「君たちの両親ってさ、今どうしてると思う?」(中務)