二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【REBORN】 大空の覚悟 オリキャラ募集中! ( No.49 )
日時: 2010/02/13 09:16
名前: 銀翼 (ID: lwFCsR23)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

     標的24

イタリア某所———

「ボスから連絡があった。いったん引きあげよう。」

里純は、連絡用のトランシーバーをポッケにしまい、蒼羅と皇子に言った。

「引き上げるって・・・?」

「状況が悪くなったから。」

里純はそう言い、ノートパソコンを閉じた。

「すいません・・・。ウチ、何の役にも立てなくて・・・。」

皇子はうつむきながら言った。

「とりあえず戻りましょう。」

落ち込む皇子の肩を、蒼羅が支えた。

「いえ、ウチはヴァリアーの本部に戻ります。こっちに来た事、ボス達に伝えなきゃ。」

「じゃあ後ほど連絡しますね。」

蒼羅がいうと、皇子は二人に一礼して、去って行った。

「ったく、収穫ナシだったなー・・・。」

「仕方ないですよ。共鳴者を見つけるってすっごい大変なんですよ。自分と相性が合う特殊な人間を見つけられるのは相当な運が必要です。」

「わーってるよ、んなもん。そーいや蒼羅、お前ユキさんと仲いいじゃん。蒼羅が共鳴者になりゃー問題ないじゃん。」

「大アリですよっ!もう・・・。そんな簡単な事じゃないんですよっ。有幻覚を使える人間がベストなんです。自分自身を有幻覚にして外の世界にでるのは相当な力が必要ですから。」

「結局は運と力ってわけね。分かりました、かえろーぜ。」

里純はそう言って、上着を羽織り、歩き始めた。

「ボスもそろそろ共鳴の時っしょ。」

「何の話ですか・・・?」

「あっれ、蒼羅知らないのかよ。“ルーナ・ディ・パラディーネ”。」

里純が言った途端、蒼羅の足が止まった。

「“月の守護者”・・・?ボスとどういう関係があるんですか?」

「そっかー、お前後入りだもんなー。」

「説明してくださいよ。」

「だから、ボスの共鳴者だよ。簡単に言えば。」

里純のその声は静かな森に響いた。

その静かな森を抜けると、久臣が待っていた。

「臣さん、何してんスか。」

「お迎え。君って方向音痴じゃないか。」

「誰がんな事言ってんだよ・・・。俺にはPCがあれば出来ない事なんてないんスよ!」

「じゃあ、ショートさせたらどうなるかな?」

久臣ははめている黒いグローブから電気をバチバチ出した。

「やめてくださいよ、コレ、高かったんスよ・・・。」

里純が言うと、蒼羅はクスッと笑った。

「で、これからどうするんだい?ユキの体は思った以上にヤバいよ。」

「知りませんよ。つーか臣さん、今までどこ行ってたんスかっ。」

「どこにいこうが僕の勝手だ。プライベートを探ってほしくないね。」

「こんのクソ忙しい時にプライベェトォォ?あのね、俺だってね休みたいんですよ。あー、その気まぐれさ見習いたいスよ。」

「じゃあまずネットから離れることだね。」

「無理。断固拒否しますよ、それ。」

「もう二人ともっ・・・。」

蒼羅が笑顔で言うと、三人は歩き始めた。


一方その頃、復讐者の牢獄————

「言伝ハ果タシタカ、ネオン。」

漆黒のシルクハットとマント、顔を包帯で覆っている復讐者がアジトに侵入したマントの女に向かって言った。

「問題ない。コレで奴らも手を引くだろう。」

「ソレハ何ヨリダ。ワレワレノ情報ガ間違ッテイナケレバ、大空ト月ノ共鳴ハソロソロダ。ソノ時ヲ逃スナ。月カ大空ノドチラカデモイイ。必ズ連行シロ。」

「あぁ。」

ネオンはそう言い、建物を去った。

その計画の話は、同じ場所にいるのに、骸と行正に聞こえる事はなかった。

彼らは、光を浴びることが許されない人間だからだ。


      続く

カタカナ読みづらくてすみません><