二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【REBORN】 大空の覚悟 オリキャラ募集中! ( No.56 )
日時: 2010/02/15 06:19
名前: 銀翼 (ID: lwFCsR23)

      標的26

あの後、恭平は綱吉達に背を向けたまま、歩いていた。

何て声をかけたらいいのか分からなかったのだ。

“本物の恭平”。

今綱吉達の目の前にいる恭平は偽者なのか?

でも守護者達はそんなのお構いなしに恭平に集っていた。

全てを聞くと決めたんだ!

綱吉は改めてそう思い、口を開いた。

すると、恭平がいきなり止まり、右手の中指にしてあるリングをみつめた。

「ボンゴレ。10歩ほど俺から離れてください。」

「はい?」

「早く。」

綱吉は言われるまま、10歩後ろに下がった。

リボーンと顔をあわせたが、リボーンも首をかしげた。

すると、恭平は右腕を前へ差し出した。

「来い。」

と恭平が言うと、右手の中指にはめてある大空のシエロリングは強烈なオレンジ色の炎を放った。

「うわっ!?」

あまりにも強烈な炎で綱吉はその場に座り込んだ。

炎は渦のようにリングの下で廻り始めた。

綱吉は本当に純粋なオレンジの炎に見とれるしかなかった。

「十代目——ッ!ご無事で!」

「獄寺君!」

後ろから獄寺と山本と了平がかけよってきた。

「極限になんだ、コレは———ッ!!」

「すっげーキレーな炎なのな。」

「おい、シエロ!!」

獄寺が大声で恭平の名を呼んだが、恭平は目をつぶっていて、何かに集中していたため、その声は聞こえなかった。

その時、綱吉の頭に聞き覚えのある声がよぎった。


『Senti cielo e la luna e risonanza solare la decimo generazione.』

その声は、落ち着いた凛とした声だった。

何か、ひきつけられる声。


ボンゴレⅠ世——————


やがて、炎は消え、恭平は歩き出した。

「おいシエロ!シカトかよ!答えやがれ!」

「あぁ、いたんですか。」

「はぁ!?ザケンなよ!」

「気になるなら着いてきてください。」

恭平はそういい、全員に背を向け歩き出した。

「恭平さんっ、今のはなんだったんですか?」

「共鳴ですよ。」

「共鳴って・・・復讐者の牢獄にいる人と・・・?」

「それとは全く別ですよ。リングを持つ全員が共鳴を有します。俺とボンゴレでも共鳴できますよ。共鳴には色々な組み合わせがある。」

「その、共鳴の条件とかあるんですか?」

「どちらかが、相手を呼ぶために使うこともあります。今の場合そうでした。あと、互いに想い合った時にも共鳴します。よほどの想いじゃなきゃできませんけど。他にも色々条件はあるはずです。」

「へぇ・・・。」

全員は自分のリングを見つめた。

「一番注目されてるのはトゥエニセッテの大空の共鳴ですよ。」

「え・・・?ボンゴレリングとマーレリングと、おしゃぶりって事ですか?」

「つまり、ツナと白蘭とユニって事だな。」

「へぇ・・・。」

綱吉はボンゴレリングを見つめた。

このリングはやっぱり誰にも渡しちゃならない。

「で、さっきの共鳴は誰とだったんスか?」

山本が聞いた。

「来れば分かるよ。」

恭平はそういって、歩き続けた。


たどり着いたのは中庭のような緑が集う場所だった。

小鳥が唄う、気持ちのいい場所だった。

すると、恭平はいきなり匣にリングの炎を注入した。

中からは大空狐が飛び出た。

「じゃ、頼む。」

恭平が言うと、大空狐は恭平の肩に飛び乗った。

すると、尻尾の炎を空まで噴射させた。

大空狐は恭平の耳元で何か呟いた。

「オッケー。」

恭平は微笑み、どこからか、オレンジ色の鞭を取り出し、空へ振り上げた。

「アレ?恭平さんの武器って・・・弓じゃなかったっけ・・・?」

綱吉は疑問を抱いたが、鞭も使えるのだろう、そう勝手に決めて、自分の中で解決しといた。

鞭の先が何かに当たった。

そこからはいつのまにかオレンジ色の炎をまとった蝶が現れた。

「ど、どっから出たの、あの蝶!!」

「おい沢田。あの蝶の炎何か変だぞ?オレンジに黄色が少し混じってるというか・・・。」

了平が言った。

「確かに・・・。」

すると、綱吉は何かを感じた。

瞬時に、死ぬ気丸を飲み、超死ぬ気モードになった。

そして、炎を噴射させ、蝶の元へ飛んだ。

「そこにいるのは誰だ。」

綱吉が言うと、後ろから少女の笑い声が聞こえた。

「えへ、バレちゃいました?」

振り向くと、そこには金髪の少女がいた。

そこには初代の面影があった。

「誰だ?」

「やだ、あなたの部下ですよ。」

少女は笑顔で言った。

「朱護風月って言います。」

少女はそう名乗ると、イクスグローブに似た、黄色が混じったオレンジ色の炎を宿すグローブを綱吉に見せた。

グローブは同じように黒くて、イクスグローブなら青い宝玉が埋められている場所に、月のような形をした紋章が刻まれていた。

「お前のその炎、何属性だ?」

「月。知りませんか?全てを包む大空をその上から包む、月と太陽を————。」

「さっきの共鳴は・・・?」

「私とシエロと・・・稀瀬。」

「キセ?誰だ、それは。」

「彼もボンゴレです。そう、全てを照らす太陽。」

風月が言うと、綱吉は驚きを隠せなった。

「月属性と太陽属性があるのか・・・?」

「月と太陽は唯一無二の存在。私と稀瀬しか存在しません。」

「その稀瀬という奴は・・・?」

「今は違うところに。近いうちに会えますよ。」

風月は微笑んだ。

        続く

ネタバレですがー、ツナ、白蘭、ユニの共鳴はもう原作でやってますね。