二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【REBORN】 大空の覚悟 オリキャラ募集中! ( No.60 )
日時: 2010/02/17 07:18
名前: 銀翼 (ID: lwFCsR23)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

       標的28

「シエロ・・・プリーモ・・・」

「あぁ。」

恭平は自身をオレンジの炎で覆った。

すると、そこにはもう恭平の姿はなく、代わりに金髪の凛とした男性がいた。

そう、ボンゴレⅠ世に感じが似ていた。

「これが、私の本当の姿だ。」

「どういう事だ?さっきまでいた恭平は・・・、変装か?」

「変装も何も、あれが恭平だ。強いて言えば、体は恭平だ。」

シエロⅠ世はグローブをつけた自分の手を見つめながら言った。

「細波恭平は、私のひい孫だ。そう、ジョットと綱吉君、君達のような関係だ。」

「ひい孫?そんなのおかしい。俺と初代はひいひいひいひいとか言う年代がかなり飛んだ血縁だ。あなたとボンゴレⅠ世は同期なんだろ?」

「あぁ。あいつとは盟友だ。年も2つしか変わらなかった。」

「だったら何で・・・!!」

綱吉はハッとした。

考えられるのは一つだけだった。

「君は信じないと思うが、私は、不老不死だ。」

シエロⅠ世は凛とした声で明かした。

これで謎が一つ解けた。

何故シエロがまだ6代しか継承されていないのか。

「・・・細波恭平は、本当は存在しないのか?」

綱吉は聞いた。肩の力が急に抜けた。

「私は不老不死という事もあり、ジョットよりは長くシエロⅠ世の席に座っていた。自分がいくつになった時かは覚えてない。ジョット同様、私は日本に渡り改名した。“細波日永”と。私にとって不老不死とは本当に嫌なものだった。妻や、息子、孫は私よりどんどん老いてくるのだから。」

シエロⅠ世はうつむきながら言った。

その表情は、あの研究室で恭平が見せたのと全く一緒だった。

「そんな時、恭平が生まれた。」

その言葉に綱吉は反応した。細波恭平は、存在したんだ。

「だが、恭平は生まれてから目を開ける事はなかった。」

「・・・!どういう事だ?」

「生まれた時、すでに脳死していた。死ぬという選択しかなかった。家族全員、その答えを選んでいた。」

その時、シエロⅠ世のリングがオレンジ色の炎を燈した。

「“ココにいる”と叫んでる。」

「・・・え?」

「私には、聞こえたんだ。恭平の声が。“ココにいる”と叫んでるのが。私は彼を助けてやりたかった。彼に生を与えたかったんだ。私は死ぬべき人間なのに、どうして生きるべき人間、恭平が今、死のうとしているのだろう、って思った。」

「シエロ・・・。それで、どうしたんだ?」

「脳移植をした。私の脳を恭平にくれてやった。」

「脳移植!?そんな事が可能なのか!?」

「あぁ。私の知人に不可能を可能に変えた奴がいた。」

綱吉は考えた。脳移植。つまり、今までの恭平は、体は恭平で、中身はシエロⅠ世。

「だが、私が恭平の体になっただけで、恭平がいきてるわけじゃなかった。事実を知ってるものが恭平を見たら必ずこういうんだ。“初代の生まれ変わり”“神の子”とな。私は否定した。でも、それは事実だ。私は恭平じゃない。」

また謎が解けた。

恭平の呼び名。アレは、その通りの意味だったんだ。

「恭平さんは・・・この先もあなたでいるしかないんですか?」

「まだ希望はある。君も見ただろう。研究室のカプセルに閉じ込められてたもの。アレは、恭平の脳だ。」

「・・・え?でもその脳はもう死んでるんじゃ・・・。」

「言っただろう?不可能を可能に変える知人がいると。奴はあの機械で見事、恭平の脳を蘇生させ、今まで私が恭平として手に入れた記憶を全て送りこんでいる。」

「じゃあ、あの時言った言葉は・・・!!」

「あの機械を壊してしまっては全てがダメになる。近々、この体を恭平に返そうと思ってるからな。」

「その恭平さんの脳をまた移植すると、あなたはどうなるんですか・・・?」

綱吉は恐る恐る聞いた。

「きっと死ぬだろうな。これは、有幻覚とでも言っておこう。これは私の脳がいきてるからこそできる。恭平に全てをかえしたら、私はこの世から去る。」

「シエロ・・・。」

「でも、ジョットのように霊体となって現れるさ。そして、あいつのように記憶を誰かにインプットするさ。」

「あいつのように・・・って・・・?」

綱吉はハッとして、振り向いた。

そこには、風月が微笑んだいた。

「久しぶりだな、Ⅹ世デーチモ。」

涙が出た。

ボンゴレⅠ世は、風月に記憶を託したのだ。

「全てを話した。これで満足か?」

シエロⅠ世はそう言い、再び自身を炎で覆い、恭平の姿になった。

「じゃ、続けましょうか、ボンゴレ。」

恭平は笑顔で言った。

これは、恭平じゃない。

シエロⅠ世が恭平のフリをしてしゃべっているだけだ。

そう分かっていても、綱吉はためらいもせず、

「あぁ、恭平。」

額の炎をより純粋に燈した。

       続く

話がかなり難しくなったと思います。
簡単にまとめると、
①シエロⅠ世は不老不死。
②恭平はシエロⅠ世のひい孫。
③死亡寸前の恭平の中にⅠ世が入った。(こういう風にお考えください)
④見た目は恭平、中身はⅠ世(コナン君バリに考えると結構いいですw)
⑤本物の恭平の脳は生きている。

てな感じです;
何か質問があればどーぞ