二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【REBORN】 大空の覚悟 ( No.7 )
日時: 2010/01/30 06:34
名前: 銀翼 (ID: lwFCsR23)

     標的9

「ボンゴレ!お待ちしてました。」

約束の場所に着くと、恭平らシエロファミリーが待っていた。

「すいません、ウチの霧の守護者がご迷惑をかけたようで・・・。」

恭平は渚を睨みながら言った。

「僕の中ではアレは挨拶だよ、ボス。初対面なのに挨拶しないのは失礼だろう?」

「そのサプライズ挨拶は他でやってくれ。」

恭平はため息をつきながら言った。

「ねぇ、やるなら早くしてくれないかな?」

岩場に座っていた雲雀が凛とした声で言った。

「そうですね。じゃ、適当に相手選んでやっていいですよ、ボンゴレ。今日はウチの雲と雷はいないんですけどね。」

恭平がにっこり笑って言うと、雲雀は目にも見えないスピードで恭平の背後に回り、トンファーを振り上げた。

すると恭平は振り向きもせず、弓矢でトンファーを防いだ。

「そう焦るなよ、雲雀恭弥。時間はたっぷりあるんだ。」

恭平の口調はいきなり変わった。

「ふぅん。やっぱり素晴らしいね、君。」

「それは褒め言葉として受け取っとくよ。」

恭平が言った。

「雲雀さん、もう始めてる・・・。」

綱吉たちは雲雀と恭平を見ていた。

「ボンゴレー、俺らもやるならやりましょうよー。」

里純がノートパソコンをいじりながら言った。

「でも、数が合わないんじゃないですか?そっちは二人足りないって・・・。」

「大丈夫スよ。なんなら俺が3人ぐらい相手しましょーか。」

里純はそう言うと、ノートパソコンを閉じて、上着のポケットから匣を取り出した。

「おもしれぇ!十代目!ここは俺に任せてください!!」

同じ嵐の守護者の獄寺が前に出た。

「はー、お坊ちゃんかぁ。お久っスね。」

「は?」

「あれぇ、覚えてませんか?俺もボスに付き合ってあんたのとこのパーティ行ってたんスよ?まぁご馳走目当てでしたけどね。」

里純が言うと、綱吉はある事を思い出した。

細波恭平が幼少の頃、獄寺家のパーティで“初代の生まれ変わり”と呼ばれていた事。

やっぱり恭平の正体が気になって仕方ないのだ。

「はっ。んなことどうでもいいんだよ!開匣!!」

獄寺はリングの炎を匣に注入した。

すると、匣からは獄寺の相棒・瓜が出てきた。

「よっしゃ、行くぞ瓜!!」

「じゃー、俺もっと。」

里純も続いて、開匣した。

「Un falco di temporale」

里純の匣からは翼に純粋な赤い炎を宿したハヤブサが出てきた。

「ボンゴレ十代目、俺の武器もあんたのと同じようなもんでさぁ。」

里純は綱吉に向かってそう言うと、つけていた腕輪が炎を宿した。

「イ、イクスグローブの腕輪バージョンみたいだ・・・。」

綱吉はつぶやいた。

その炎も純粋な赤色だった。

「はっ、関係あるか!十代目、見ていてください!」

獄寺はそう言うと、里純へ向かって行った。



一方その頃、クロームは渚の槍を見つめていた。

「あぁ、さっきの羽が気になるかい?」

渚が聞くと、クロームはコクンと無言でうなずいた。

「こんな風にさ。」

と渚が言うと、槍は再び純白の羽を広げた。

「ど、どうやってやるの・・・・?」

クロームは唖然とした顔で言った。

「簡単さ。君の三叉槍でも出来る。ただやり方は教えられない。これは僕の技だからね。」

渚は微笑みながら言った。

クロームは戸惑いながらも、うん、とつぶやいた。

「女性をいじめるのはあまり感心できませんよ、ナギ。」

声がして、クロームが振りむくと、濃い青色の髪をしてた少女が立っていた。

「初めまして。逢澤蒼羅と言います。」

蒼羅は天使のような笑顔で言った。

パーカーのついた白いマントで、黒のインナーを来ていて、ショートパンツとロングブーツ。白黒でファッションは整っていた。

「いじめてるとはひどいな、ソラ。そんな簡単に技を教えるわけないだろう?」

渚は首をかしげて言った。

「ならすいません。でもヒントぐらいは教えてもいいと思います。」

「そうかな。じゃあ教えるよ?」

渚はクロームの方を向いた。

クロームは息をのんだ。

「イメージだ。これは霧属性特有の能力って言っても過言じゃないね。」

「イメー・・・ジ・・・?」

「あぁ。君は幻覚を作る時、まず何をする?幻をイメージするだろう?それと同じさ。」

渚が言うと、クロームは骸を想像した。

とても、大切なもの。

   続く