二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン†君と一緒に†11話UP ( No.231 )
日時: 2010/02/09 18:15
名前: 美羽 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)

#12 かすかな面影 +ユウト視点+

「……どうして、俺の、クウトの名前を知っている?」

ロケット団、じゃない。たとえロケット団だとしても、知ってるのはレッド、グリーン、ブルー、シルバーくらいだろう
シルバーはサカキの息子、レッド達は前に手合わせをしている、そしてサカキを討ったレッド
でも、俺とユウナは一部は知っているかと思う、
でも、クウトは知らないはずだ

その黒尽くめの男は、ニヤリと歪んだ笑みを見せていった

「サァ? 何故だろうねぇ?」
「ッ……ふざけるな!!! さっさと出て行け!!!
この……この野郎!!!」

クウトは、まるで何者か知っているかのように叫ぶ

「ククッ……知りたいのかァ? 真実を—」
「黙れといっている!!! ユウトは……ユウトは関係ない!!!」
「関係あるんだなこりゃ、知っているんだろう?
お前は“空間”、お前の弟は“時間”だって……」
「黙れ!!!!!!!!」


———おと、うと?
一瞬、何が何だか判らなかった
俺は、クウトの、弟? じっちゃんは何も話してくれなかったのに?

「弟なんかじゃない……ユウトは、ユウトは無関係だ!!! ユウナも……いいから退けッ!!!!
……キセキ……団」

クウトは、叫んだからか息が切れていた
顔を真っ赤にさせて、肩で息をしていた
ユウナなんて、何が起こっているのかさえ判らない状況で、珍しく、いや初めて慌てていた。精神的に

その後、そのキセキ団とかいう男達は腹を抱えて笑った

「ハァ、ハァ……な、にが……おか、しい……」

「だってよぉ、お前は既に死んでいるんだぜ?
こっちの嬢ちゃんは兎も角、お前の弟は無理だろ
まぁ、“大事な弟”の身体を犠牲にしてぇんなら、いいけどよ」

その時、また何かの意図が切れた音がした

「ルナ、ピル、“シャドーダイブ”に“ボルテッカー”」

それは、ユウナだった。って、それ使ったらマズイじゃん!!!!!

それでも、ユウナは構わずに攻撃する
でも、目を疑った。あれって、

本当に、ユウナなのか?

たまに、いや、こういう時ユウナはたまにああなる
本気で怒って、それ故に怒り以外の感情を捨てたような瞳をしていて

そう、何時ものユウナが“光”ならば今のユウナは“闇”なんだろう

「ぐっ……流石だぜ嬢ちゃんよォ、流石、アレになりかけたことだけはある……」


アレ? アレってなんだよ……


「まぁ、今回はこの辺で勘弁してやらァ、でも次は容赦しねーぞ。……でもその前に、プレゼントあげてやるよ。夜にな」

最後の言葉は、俺とクウトにしか聞こえなかった

男達は、そのままヤミカラスやら、なんやらで帰っていった……



—プレゼントをあげてやるよ、夜にな—

まさか、あの悲劇をまた見るなんて、思いもしなかった


続く