二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン†君と一緒に†二章UP ( No.267 )
日時: 2010/02/11 16:43
名前: 美羽 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)
参照: 三章テーマの候補、心/光/進/逢/理…(

#17 森

ここは“ハクタイの森”、トキワやウバメの様に薄暗い“迷い森”ではないが、木々が生い茂げ、木々の間から漏れる光が綺麗な場所だ。

そう、森自体は。


木の葉や木片を踏みしめながら歩いているユウナとユウト。

そして、先ほどからユウナのバックのもち手でゆれてる、ピルのボール

『こわ、いよ……』

ピルは元々、ここの森で生まれ育った。だが周りのピカチュウ達より小柄であったため、群から苛められていたという、それがいやで、傷を負いながらマサゴまでやって来たのだ

「大丈夫よ、ピル……」
『そうだよ、ピルなら大丈夫だよ』

怯えているピルに、ユウナとルナは優しく声をかける。

その時、パリパリッ、と電気の音がした


音のするほうを見ると、


「ピカチュウの……群……」
『!?』

そう、ピカチュウが、行く手を阻んでいたのだ

「……どうやら、狙いは……」
「そう、見たいね……」

2人は後ずさりながら、会話をする。


狙っているのは、そう……

「——————ピル」
「えぇ、聞こえるわ『裏切り者を出せ』ってね」
『そ、そん……な……』
「ピルは悪くない。悪いのはあいつ等だよ。
でも、言われっぱなしじゃ、つまらないよね?」

ユウナは、ピルを見つめて言う


『………うん!!』
「よし、いい子ね。行きなさいピル!
アンタの戒め、今こそ解く時だよ!!!」

ユウナはボールを投げ、ピルを出す。

周りのピカチュウと比べるとやはり小柄だ。
だが、ピルは立ち向かっている


『わ、私は、負けないんだからね!!!』
『………。』
『しょ、勝負しよう、お、“お父さん”!!!』

「はっ? ど、ういう事……?」

ピルは、一番偉そうなピカチュウに“お父さん”と言った


「つ、まり……ピルのお父さんが、娘を…いじめたって言うの? うわっ!!」

ユウナは信じられないという顔でユウトに問うが、ユウトはかなり怒っていた


「ピル……。やっちまえ、そいつを……。
って、え?」

気付けば、ピルはそのピカチュウを倒していた
周りにも被害がある。

「“ボルテッカー”使っちゃった?」

ユウナが訊くと、コクンと頷くピル
その顔は満足そうだった

2人は軽くため息をつく、流石……とユウトは声も漏らしていた


「……んじゃぁ、ちゃちゃっと出ましょうか、暗くなってきたし!」
「そうだな、行くか! ハクタイシティに!!」

『うん!』

そして、2人と3匹は森を抜けていった


続く