二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン†君と一緒に†歌詞UP ( No.395 )
日時: 2010/03/06 11:12
名前: 月音 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)

「そんな事が………。でも、ユウナは、知らないんだろ?」
「はい…、本当ならば、このまま、永遠に忘れたままで居て欲しい…。けれど、時が来れば、いずれ祖父が取戻しに来る…。それが、“今”なんです」
「取戻して……また、同じ事を?」
「………恐らく……」
「だったらよォ、先輩や後輩…いや図鑑所有者達に言えばいいんじゃねーの?」
「ダメです、このことは、“私からは”貴方達にのみ、伝えることを許されています、他の人達は、“アルセウス”から聞くことになるでしょう…」


       #26護ってあげて

「……どうすれば、いい?」

シルバーは、そうシアンに聞く
シアンは、こう答える

「“護ってあげてください”。2人の、心を
もう二度と、心が壊れないように」
「でも、心を護ることなんて…」
「できますよ」

俯いて呟くレッドに、シアンはそう断言した

「ユウトは兎も角、ユウナは、貴方達が傍に居て、笑っていれば、それで良いんです。今までだってそうでしょう?」

そう聞かれ、3人は記憶の中を探る

「確かに…そうだった気がする…」
「うん…。ユウナは皆と居るときが一番幸せな顔、してた」

と、レッドとシルバーは答えた

「ん、じゃぁ…ユウトはどうなんだ?
アイツ、先輩やユウナが石化したとき、スゲーショックだったらしいし…」
「ユウトは、“失う事”が最も嫌いと思っています
兄も、両親も失い、大切なモノが幼いうちに殆ど失ったので…。だからきっと、ユウナが石化したときは『また、失った』と思ったのだと、思います」
「……じゃぁ、やっぱりユウトも、傍に居てあげる。のが一番なのか?」

ゴールドの問いに、シアンは頷く。頷いた後、ただ…と言う

「ユウトは、精神的に不安定です。だから…」
「ユウトを支えなきゃなんねぇ。んだろ?」
「はい」

そうシアンが言った後、ゴールドは立ち上がり

「んじゃ、2人のとこに行くか!! あ、ありがとな、シアン!! オメーのお陰で2人の事知ることが出来たぜ!!」
「俺も。ありがとな、シアン」
「………ありがとう」
「いえ…。きっと、また逢う日が来るでしょう
その時は、きっと、この戦いの、最後の日…。
では、私は行きますね。それじゃぁ!!!」

シアンもまた、立ち上がり、走り出した

「よし、じゃぁ行くか!」
「はいッス!!」
「はい…」


強いけど、どこかが脆くて。
優しいけど、どこかが無理をしていて。
2人は、一番強くて、一番脆い存在
だから、お互いは傍に居なくてはならない

でも、傍に居るのは、2人だけじゃ、無い。


3章完 続く