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＃35　モウ、何モ見エナイ

「あ……ユ……ナ……なくなっ………」

ユウトは激しく動揺……いや、怯えているらしく
声が上手く出なかった

「ユウト!? おい、しっかりしろよ!!」
「……んで………いな………たの……?」
「おい、目ェ覚ませって!!!」

ゴールドがユウトの肩を揺さぶっても、ユウトはまだ怯えていた
その時、ナナカマド博士が

「まさか………“失った”…………のか?」
「え!? そ、それってまさか………ユウナが……?」
「ユウ………ナ………?」

“ユウナ”その名を聞くと、ユウトは力が抜けたように床に座り込んだ

「お、おいユウト………」


＋ユウトSide＋

———コレハ、夢……?

アレ……父サン…母サン……、兄サン……？
皆……イル……

デモ、何デ、遠クニイルノ……?

手ヲ、伸バス……デモ、モットモット遠クナッテ………

待ッテ、待ッテ、オイテ行カナイデ

恐イヨ、独リハ嫌ダヨ………

イカナイデイカナイデイカナイデイカナイデイカナイデイカナイデイカナイデ————————!!!!!!!


ココハ、闇ダ。誰モイナイ。俺独リ

ズット、ズット、墜チテイクダケ。


誰モ、ミツケテクレナイ———

「————ト」

ダレ?

「———ウト」

名前、ヨブノダレ?

「——ユウト!!」

コノ声ハ………アァ、アノ人ダ………



「………ブルー………さん……?」


続く