二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ボカロ】悪ノ物語【小説】建て直・・・し?← ( No.3 )
日時: 2010/01/23 12:55
名前: 奏 (ID: y5Clm6mh)

しばらくの沈黙が続いたあと、レンが口を開いた。

「・・・・・・・そうだ、リン。遊ぼっか★」

「遊ぶって・・・・・地下牢でどうやって・・・・・」

「大丈夫、できるよ。僕らが入れ替わるの。・・・・・簡単でしょ?・・・先に大人にバレたほうが負け。」

「じゃあ、私がレンのマネをすればいいんだね。・・・うんっ!おもしろそうっ!!」

リンは目を輝かせながらそう言った。

「じゃあ服も交換するんだよね?」
「そ、交換♪」

——————・・・・・・

「あははっ!!レン、女の子みたい!私そっくりー♪」

「リンも僕そっくりだよ」

そんな楽しい会話をしていると、一瞬にして空気の凍る出来事が起こった。

あの老人たちが、地下牢の中へ入ってきたのだ。

老人は、リンと・・・・正確には、リンの姿をしたレンと目を合わせた。

どうやら、入れ替わっていることに気づいていないようで、老人たちはレンの手を引いた。

「・・・・れ・・・・ッ・・・。」

と、リンは呟いた。

“レン”と言おうとしたんだろう。

しかし、リンが口を開いた瞬間、レンはその言葉を消し去り、こう言った。

「レン、私が戻るまで遊びは続くからね」

その言葉と笑顔を最後に、レンは地下牢から姿を消した。


そして、黄の国からも消えた。




4歳という幼いうちに、「いつも一緒にいてくれた人」がいなくなった。

これが、リンがひねくれ、悪になってしまった理由——・・・・・。