二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ひぐらしのなく頃に巡 ( No.4 )
日時: 2010/01/30 11:03
名前: くぅ ◆IzJizrmPNg (ID: eCrj8qey)

第壱章【神隠し編】
第1話[転入生]*圭一side*

雛見沢村————。
人口2000人に満たないこの村に、俺、前原圭一は1週間前に引っ越してきた。
理由はと言うと、前観光に来た時、親父がここがとても良く感じたからだ、と言う。

転校してくるのには、理由があった。
前の学校で、俺がとある問題を起こしたからだ。

とりあえず、そんな感じで朝を迎えた。
転校してきて1週間は経つが、やっぱりあまりなれない気がしてきた。

しかし、やはり雛見沢の空気の味はおいしい、というのは変わらない。
こんな美味しい空気、東京にはきっとない。


空気を感じながら歩いていると、待ち合わせ場所に、あの子がいた。

 「圭一くーん! おっはよー!!」
 「ああ、おはようレナ」

竜宮レナ。とても〝かぁいいもの〟に反応する、変わった奴。
まぁそんな生活にも慣れてきた今日この頃。

 「圭一君、今日は早いね〜。なんかいい事あった?」
 「いや、特にないぜ……って! それはいつも俺が遅く来てるじゃんって事と言っている事が同じだぞぉぉ!!」
 「あははは! でも、レナは圭一君をいつも待っているよ♪ でも遅刻したら圭一君のせいだからね!」

そんな他愛のないような会話をしていると、あの水車小屋についた。

 「圭ちゃん、レナ、おっはよー!」
 「おはよう、魅ぃちゃん」

園崎魅音。俺より一つ年上で、雛見沢村園崎家次期党首である、ある意味凄い奴。

 「昨日はよく眠れたかい?」
 「んー、微妙。でも今日は早起き出来たし、今日はゆっくり寝れるぜ」
 「そんなもんかなぁ〜? おじさんみたいに忙しそうだしねぇ〜」

ニヤリとしながら魅音は俺にからかう。

 「魅音んんんん!!」
 「さ、圭ちゃんは放っておいて、さっさと学校行かなきゃね〜」

魅音はわざとらしくレナを引っ張って走って学校へ向かった。
俺は「待てえええええ!!」と言いながら、魅音(とレナ)を追いかけた。


 「……あれ?」

俺は学校に着くと、まずトラップを確認した。
……が、トラップがない。というより、仕掛けがない。

 「沙都子! トラップはどうしたんだ?」
 「今日はございませんでしてよ!」

北条沙都子。年下の癖にずる賢く、毎朝トラップで、俺を地獄におびき寄せる。

しかし、今日はトラップがなかった。

 「何か理由でもあるのか?」
 「今日は転入生がやってくるのですよ、にぱー★」

沙都子の後ろからひょこんと出てきたのは、古手梨花ちゃん。
癒し系幼女で、雛見沢にある古手神社の巫女である。

 「転入生!?」
 「その様子だと何も知らないようですわね。梨花!」
 「はいなのです。今日ボクは沙都子と一緒にトラップを仕掛けるため朝早く来ていたのですよ」

もともと俺をトラップで仕掛ける予定だったのか。

 「でも、職員室をこっそり見ると、知恵先生と、見知らぬ人が2人いたのです。こっそり盗み聞きすると、その2人は転入生って分かったなのですよ。にぱー★」
 「それで転入生を試すため、転入生用にいまからトラップをしかけますのよ♪」

梨花ちゃんと沙都子の作戦は、何気に恐ろしかった。

 「転入生……何もしらないんじゃないか?」
 「だから試しますのよ! まぁ、頭のいい圭一さんで回避できないトラップ、転入生が回避出来るわけございませんものね!」
 「転入生は、トラップに見事に引っかかって、かわいそかわいそなのです★」

転入生か……。
1週間前に俺が転入してきて、また新しい転入生か……。
どんな奴だろうな……。