二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケットモンスターSPECIAL 星のカケラ ( No.3 )
- 日時: 2010/01/25 18:38
- 名前: くぅ ◆dBAZGpCePM (ID: eCrj8qey)
第1話[謎の少女]
「……つまり、気がついたら君はここにいた、と……」
「はい……」
現在、レッドの家のベッドで、少女はいた。
そしてそこに7人の図鑑所有者がいた。
「じゃあ……名前は?」
「セイ……です」
セイ。セイと名乗る少女は、少し俯き気味だった。
レッドが次々と質問をし、イエローは気分の悪いセイの背中をさすっていた。
「年齢は?」
「14歳、です」
「じゃあ出身地は?」
「…………」
レッドの続く質問に、セイは言葉につまった。
数十秒たっても、セイは発言をしない。
すると、シルバーがセイに問うと、とんでもない返事が返ってきた。
「何か言えない理由があるのか? それとも言いたくないのか?」
「……実は……覚えてないんです……」
その場にいた7人の図鑑所有者は「え?」となる。
セイは、再び俯くと、イエローが背中をさすった。
「記憶……喪失って事?」
「でも……名前や年齢は覚えてたんスよ?」
「もしかして、記憶の一部がない……って事?」
少しざわめくと、グリーンが「落ちつけ」と冷静に答える。
するとざわめいていた部屋はしーんとなる。
「……ポケモンは持っているか?」
「え、えぇ……みんな、出てきて」
セイは腰につけているモンスターボールを取ると、開閉スイッチを入れる。
すると、5体のポケモンが出てきた。
ブラッキーのクロ、エーフィのモモ、サーナイトのミドリ、マリルリのアオ、ムクホークのソラ、である。
そしてその後も質問を聞いて言って、全員はうーんとなる。
名前や年齢、誕生日は覚えている。
しかし、親や出身地は覚えていない。
全員にとって、謎に包まれた少女……セイだった。
「とりあえず、今日は俺の家に泊れよ」
「待て、レッド」
レッドがそう言うと、ブルーは手を出してレッドを止めた。
レッドは「ん?」な顔をしたが、女子3人は少し引いた顔をした。
「普通お年頃の女の子を家に泊める……どう考えても私には変態にしか思えないわ」
「わ、私もです……」
「言いにくいんですけれど、私も……」
イエローとクリスは、ブルーの言葉を優先させた。
仕方なく、レッドはセイをブルーの家に止めさせる事にした。
「じゃあもうすぐ夕方なので俺達は帰りますね」
「私も帰ります」
窓を見ると、夕日が上がっていた。
ゴールドとクリスは、そろそろ親が心配する時間になったので、帰ることにした。
続いて、イエローも自分の家に帰った。
「じゃあ俺も……」
「あ、シルバー!! 今日は泊まっていかない?」
「え? でも……」
シルバーもジョウトに戻ろうとしたが、ブルーがそんな事を行ったので、お言葉に甘えて、ブルーの家に泊まることにした。
「……えっと、レッドさん、グリーンさん、ブルーさん、シルバーさん……? よ、よろしくお願いします……」
「ああ、よろしく!」
「よろしくな」
「よっろしくねー★」
「よろしく……」
セイ……謎に包まれた少女の真実。
それはまだ明かされてなかった……。