二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.353 )
- 日時: 2010/03/22 22:31
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: タスケテ、タスケテ。ドンナニナゲイテモ、タスケハコナイ
*+第百六十五話+*
次の次の日の放課後。
「今日は部活もないですねー。桃ちゃん先輩」
零はニコニコ笑顔で、桃城に言う。
「あ、あぁ。そうだな」
桃城は曖昧に答えるものの、零は笑顔。
「じゃぁ、僕はこれで」
ペコッとお辞儀をして、角を曲がると携帯を取り出す。
アドレス帳を開けば、ある人物に電話をかける。
プルルル プルルル プルル、ツ
『もしもし、不二です』
自分の先輩の声。その瞬間に零は輪廻に変わる。
「もしもし、輪廻です。今日って、何か用事ありますか??」
声とは裏腹に、輪廻の表情は無表情。
『空いてるよ。部活も無いしね。ボクに用、かな??』
対する相手は優しい声。
「ストリートテニス場に行きませんか?? 着替えるので、遅くなりますけど」
話しているうちに、輪廻は家の中に入っていた。
『良いよ。ボクも行きたかったんだ。じゃぁ、君の家に行くよ。じゃぁ、後で』
輪廻が講義をする間もなく、電話は切れる。
「これがあるから誘いたくなかったんだけど、仕方ない、か」
輪廻は溜息をつくと、鬘を外す。
「杏は誘えたかな。まぁ、あの様子から見て、誘えたんだろうけど」
クスッと輪廻は笑う。
***
「この間はありがとうございました。おかげで、風邪を引かずにすみました」
ペコッと輪廻は不二に向かってお辞儀をする。
「良いよ、気にしないで。君は大丈夫なのかい??」
不二が聞けば、輪廻は頷く。
「それより、言いたいのはそれだけかな」
ニコッと不二が笑えば、輪廻は「あはは」と空笑いをする。
「私、裕太に何か言っちゃったかなって思って。あの時は、何するか分からなくて」
悲しそうに輪廻が言うと、不二は「う〜ん」と呟く。
「言ってはいなかったよ。でも、裕太が君に触ろうとした時に、避けてた。ってとこかな」
不二が答えると、輪廻は少し驚いて。
「ち、違いますよ!! 裕太が嫌いとかじゃなくて、本当は… 本当は…」
輪廻は必死に否定する。だけど、言葉が続かない。
「大丈夫。裕太も分かってると思うから。それより、聞いても良いかな」
不二はニコッと笑う。
「君と、裕太ってどうやって出会ったのか。後、あの時に、君が謝ってたわけを」
不二が言うと、輪廻はニコッと哀しそうに笑って答える。
「良いですよ」
『ドウジョウノコトバハイラナイヨ。ダッテ、ヨワイミタイジャン』