二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.456 )
- 日時: 2010/03/28 21:46
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: リンネ。ダメダヨ。ゼッタイニ、カクセイナンテシナイデ。
*+第百七十七話+*
(試合が、始まった)
唖李栖はフェンスの方で、銀花と一緒に試合を見ていた。
「ごめんね。何か、こっちで試合見ることにしちゃって」
銀花が申し訳なさそうに言えば、唖李栖は笑顔で首を左右に振る。
「大丈夫。それに、向こうに居ると、立海の人達に何か言われるからね」
唖李栖が言うと、銀花は少し笑って試合を見て。
「輪廻、平気かな。だって、赤也って凄く攻撃的なテニスやるし…」
銀花は心配そうに、零を見つめる。得点は両方とも入ってない。
「どうかな。僕にも分からないけど。でも、輪廻は平気だよ」
何処にそんな自信があるのか自分でも分かってはいなかった。
「おい、この間みたいなコトになったらどうすんだ?? アーン??」
跡部が唖李栖の方にくれば、いつも通りに呼びかける。
「そしたら、僕と零はもう此処には居られない」
無表情で唖李栖は跡部に言う。
「だから、“暴走”はしないと思いますよ。だって、零は此処が好きだから」
少し寂しそうに唖李栖は跡部に言った。
***[唖李栖視点]
「でも、あるかもしれない。“あの約束”を守るために」
僕はそう思うんだ。
竜崎先生との“約束”と橘さんとの“約束”。
君はそこまで器用な子じゃないから。
じゃないから、君は、どっちかの“約束”を破るんだろう??
そしたら、君は選ぶんだ。
橘さんとの約束の方を——————————。
***
「あーぁ、ラリーするつもりだったのに。1ゲーム取っちゃった」
零はクスクス笑いながら相手に言う。
余裕があるのは、まだ本気じゃないから。
いや、本気になってはいけないんだけど。
「ねェ、切原さん。……… 僕を楽しませてくれるんじゃないんですか」
ガットを触りながら、零は言う。
そんな時だった。
赤也の目が赤くなったのは。
「へぇ。やっと、本気になってくれたんですか、先輩」
零は笑う。赤也を見ながら。
「お前、潰してやるよ」
赤也の言葉を聞くと、零はクスクス笑って。
「先輩に、僕は潰せませんよ。絶対に」