二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.503 )
- 日時: 2010/03/31 22:05
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: ボクニアタル。ツメタイ、ムナシイアメ。ナノニ、スゴクイタインダ。
*+第百八十一話+*
5-3。今は、零がリードしている。
でも、
「うわっ?!」
足の悲鳴が叫びあがっていた。
ジャンプの着地も失敗ばかり繰り返して、息も上がっている。
「っち、もう少し伸ばしたいのに」
舌打ちをすると、全神経が右手に集中し始めて。
「零、どうしてそんなに一生懸命なんだよ」
ぐっとフェンスを掴みながら、唖李栖は呟く。
「ありす…」
銀花はその様子を静かに見つめていた。
(百錬自得の極み。そろそろ、限界じゃな)
竜崎先生は悟る。彼の、限界を。
「40-0」
ラストコールが始まった時だった。
「ぜってー、負けねー!!」
“覚醒”。
「やぁっと起きました?? 切原さん」
ニコッと笑う零に、もう余裕はなくなっていて。
「……」
赤也は何も言わない。
試合は、波乱の状況。
***
「6-5.青春学園 篠鞍零の勝利!!」
審判の声が、青学に安堵を齎す。
「切原さん、ありがとうございました」
零と赤也は握手をする。
だが、
「赤也?!」
仲間の慌てている声が零の耳にも響く。
「寝てる…」
そう、赤也は無我の影響で、零の方に倒れてきたのだ。
零はちゃんと捕まえていて。
赤也は、仲間が病院に連れて行った。
「すいませんでしたっ!!」
ベンチに居る監督に勢いよく謝る零。
「二度目はないと、言ったはずだ」
竜崎先生の言葉に零は「はい」と言って。
「構わないです。僕は、この場所に長居しちゃいけないから」
寂しそうに言えば、ニッコリと笑う。
「お前は、全国前に帰ってもらうぞ」
竜崎先生に言われれば、零は「当然の報いですよ」と笑った。
「零、にゃんでお前」
英二が零に近寄ると、零は英二の方に倒れて。
「あ、あはは。ヤバッ。充電、切れちった。なぁんて」
零は苦笑い。だけど、汗がすっごく出ているのは確か。
「零を寝かしてください。菊丸先輩」
銀花は指示を出すと、零のファスナーを全部閉める。
「銀花、ごめんね」
あははと空笑いをしながら、零は言う。
「違うよ。だって、銀花も悪いんだもん。ごめんね、零」
銀花は左右に首を振って、謝る。
『大好きなんだ。此処もみんなも。だから、お願い。笑ってお別れしよう??』