二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.54 )
日時: 2010/02/21 15:55
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: 3L0NyJ0C)
参照: ギンカ、ジブンノキモチニスナオニナッテ。オネガイダカラ。


*+百四十六話+*


***[いつかの電話]


「珍しいね、ベリーが僕に用事なんて」

唖李栖は携帯を耳に当てながら笑う。

『ねぇ、忠告。覚えてる??』

ベリーが言えば、唖李栖は眉に皺を寄せる。

「覚えてるよ。確か[思いすぎてると、輪廻を傷つける]とかだったかな」

唖李栖は近くにあった、お茶に手を伸ばす。

『覚えてるなら良いけど。あんまり、嫉妬しないようにね』

「大丈夫だよ。いつも、一方通行だから」

ニコッと唖李栖は電話の向こうの相手に笑って言う。

『そう。じゃぁ、また電話する』

そう言って、電話は切れた。

***[唖李栖]

知ってるさ。

重々、承知なんだ。

『一方通行』だなんて。

知ってるよ。

ずっと、ずっと前から。

だけど。

認めると悔しいだろ??

自分の醜いトコロを認めるみたいに。

イヤなんだ。

一人になりたくないんだ。

ずっと、一緒に居た人に裏切られるのはもう、たくさんだ。

だから、僕は思い続ける。

この想いが、『一方通行』だとしても。

心配はいらないよ、ベリー。

僕は、輪廻を傷つけるようなマネはしない。

そのときは、僕がどうかしているんだ。

悲しみと辛さは僕が背負える。

だから、輪廻にはずっと笑っていてほしいんだ。

泪を滅多に見せない君は、強がり過ぎて。

心がきっと引き裂かれてしまうから。

大丈夫。

僕は平気だよ??

だって、

もうこれ以上は、引き裂かれないから。

ね、だから。













君は、ずっと笑っていて??











『唖李栖、大好きだよ。だから、お願い。裏切らないで』