二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.657 )
日時: 2010/04/14 19:42
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: ホラ、ドウスル?? アナタノマワリニ、ダレモイナクナッタラ。


*+第百九十八話+*


次の日の朝。

唖李栖は不二先輩に呼ばれたのだ。
ニコッと笑う笑顔で。

***

「何の用ですか?? 不二さん」
ニコッと唖李栖は笑う。
此処は、唖李栖の部屋だ。なので、特に問題は、ない。

「少し、気になったんだ」
不二はそこまで言うと、真剣な眼差しになる。
「聞いても良いかい??」
不二が言うと、唖李栖は『聞きたい内容は分かる』と言う様な顔をした。

「僕がどうしてあそこまで、輪廻を守るか聞きたいんですよね」
唖李栖は笑いながら、ベッドに腰掛ける。
不二はソファに座った。小さく頷きながら。

「そりゃそうですよね。唯の“双子”にしては、僕達は“近すぎる存在”だ」
クスッと唖李栖は笑った。その表情は少し寂しそうで。
「だけど、僕が僕であるためには“輪廻”が必要なんです。
 他のものは、何も、いらないから」
寂しそうな唖李栖の声。

「それは、暁野宮… 君のお姉さんも同じかい??」
不二が言うと、へらっと唖李栖は笑う。
「まさか。これは、僕だけですよ。輪廻への執着心」
唖李栖は笑った。誰かのために。

「僕には無いんです。輪廻の様な明るさは、何もかも、僕にはないもの。
 だから、それを求めてるのかも、って最近思うんですよ??
 でも、実際は違うんです。僕が気付かなきゃ良かったんだ。こんな気持ち…」

そこで、唖李栖は区切ると、不二を真っ直ぐ見つめる。

「僕は、見たくない。彼女の悲しむ顔を。だから、守り続けるんです」































































































そう、それが、俺の、選んだ道—————————————————————。


























***


「柳先輩、言われてた物、買って来ました」

銀花は笑いながら柳に渡す。
だが、頬などには汗が垂れていた。
銀花は気にする様子も無く、いつもの笑顔を見せる。

「あぁ、ありがとう、瀬戸内。これで、またデータを更新できる」
柳の言葉に、銀花は笑う。
『相変わらず』だ、と心から思いながら。

「それより、精市が心配していた。一回、見舞いに行ってやってくれ」
柳の言葉に、銀花は困惑の顔をした。
「そんなに固苦しく考えなくて構わない。ただ、顔を見せてやってほしい」
その言葉を聞くと、銀花はニッコリ笑って「はい」と答える。

「瀬戸内は、変わらないな」
銀花は何故か、柳が笑ったように見えたのだった。












































































































『柳先輩ッ!! 銀花も柳生先輩になれたんですよ!! 仁王先輩は凄いです』






































































瀬戸内、お前は何も変わらないんだな。