二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.7 )
- 日時: 2010/01/24 16:17
- 名前: うっさー ◆/bzwarKBcE (ID: 3L0NyJ0C)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=11996
*+百二十九話+*[輪廻が倒れた日にて]
「明日、ちょっと用が出来ちゃったんですよ。あ、絶対にこっちを優先しますから」
唖李栖が言えば、他の人は「?」と言うような表情。
「理由を言え。じゃねーと、承諾はできねーぞ」
跡部が言うと、唖李栖の表情は少し曇る。
「どうしたんや?? 唖李栖」
忍足が聞けば、唖李栖はいつもの作り笑いになる。
「あ、いや。これを言って良いのか迷ってて」
相変わらずの笑顔だが、やはり輪廻の様子が気になるようで。
「言わないと、明日休めないぞ??」
向日が言えば、唖李栖は頷く。
「那紅埜、少し耳を塞いでてくれる??」
唖李栖が言えば、那紅埜はイヤホンで耳を塞ぐ。
もちろん、周りの声が聞こえないように、音楽を聴いている。
「ありがと」
ニコッと唖李栖は那紅埜に笑いかける。
「じゃぁ、言いますけど。止めないで下さいね」
何時に無く真剣な表情で唖李栖は呟く。
「内容によるがな」
なんて、跡部が言うのも聞きながら。
「立海大に行きたいんです。早く行けば、レギュラーしかいないと思うので」
その言葉に其処に居た全員に、衝撃が走る。
「唖李栖、立海大に知り合いでもいるの??」
そう聞くのは、鳳。やはり、口調は優しい。
「はい、居ますよ。知り合いなんて呼びたくもありませんけど」
言い方がキツイ。冷めた声で言うものだから。
「それだけじゃ、理由になんねーだろ」
跡部の言葉に、唖李栖はもっともだ。と言う思いと、言わない方が良いという思いが混ざる。
「約束を、破ったから。その文句を言いに行くんです」
静かに唖李栖は言う。だが、少しゆっくりと。
一文字一文字をかみ締めるように。
「約束??」
宍戸が不思議そうに唖李栖を見る。
「それは、言えませんけど。兎に角、僕は行かないといけない。輪廻に反対されようと」
唖李栖は輪廻に視線を移す。輪廻は相変わらず寝息を立てている。
「姉に反対されるようなことをやるつもりか??」
跡部が言えば、唖李栖は驚きの表情をする。
「僕、何かやるなんて言いました??」
唖李栖は驚きつつ、歯切れの悪い表情をした。
「言わなくても、分かるんだよ」
跡部が呟けば、唖李栖は「そうですか」という。
「何時、暴走するか分からないけど。アイツを潰しますよ??」
いつもの唖李栖からは有り得ない言葉。
「おい、忍足」
跡部は相手を呼ぶ。
「なんや」
いつも通りの忍足。
「お前、明日コイツと一緒に立海大に行け」
命令口調で言う、跡部。
「しゃぁないなぁ」
忍足は微かに笑っている。
「跡部さん、これだけは約束します」
唖李栖の言葉には、決意、そのものが乗っている。
「絶対に、氷帝学園には迷惑を掛けません。例え、僕の『プロ』が無くなったとしても」