二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.793 )
- 日時: 2010/04/25 21:25
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: ミツカッタ。ナノニ、ドウシテ、コンナニムネガイタムノ??
*+第二百十一話+*
何分が経っただろうか。
そんな時に、唖李栖の携帯が鳴り響く。
「銀花だ」
唖李栖は呟くと、メールを見る。
『From:銀花
To:唖李栖
Sub:輪廻、見つかったよ。
今、保健室!!』
きっと、彼女は大急ぎだったのだろう。
「ッ!!」
唖李栖は急いで、保健室、医務室に向かった。
***
「輪廻ッ!!!」
唖李栖はドアを開けながら、相手の名前を大声で言う。
「しぃー」
銀花が人差し指を口元に持っていく。
「あ、ごめ」
唖李栖は大急ぎで、手で口を覆った。
「倉庫裏で倒れていた。怪我は、手だけのようだ」
柳が言えば、唖李栖はペコッとお辞儀をする。
「良かった。りんね」
ギシッとベッドが音を立てる。
唖李栖はそっと、輪廻の頬を触った。
「包帯、替えといたからね」
銀花が言えば、唖李栖は頷いてニコッと笑う。
だけど、少し寂しそうで。
「あぁ、僕って、やっぱり…。頼りないんだな」
クスッと唖李栖は力なく笑う。
「輪廻。 」
唖李栖がその後、なんて言ったか誰もわからなかった。
だって、彼は、口だけ動かしていたから。
「銀花。僕、行くね。じゃぁ」
ニコッと笑ってから、唖李栖は部屋を出て行く。
『輪廻。僕はもっと強くなる。そして、君を守るよ』
***[輪廻視点]
イヤな、夢を見た。
胸糞悪くなるような、夢。
紅蓮と、私と、唖李栖が、笑っている夢。
気に入らない。
気に入らない。
気に入らないっ!!
もう、戻ってこない日々を、思い出したって…。
意味が、
ないんだっ!!
『りんねー!! 先に行っちゃうからねー』
『え?? ちょっ、ありす。うわ?!』
『走ったら怪我する。ほら、手』
『むぅ…。子ども扱い、しなくたって』
『良いのか??』
『え、嫌、だ。一緒に、行く』
バカみたいに、素直だったんだな。私…。
そんなコト、思い出したって、かわんないのに…。
「ぐ、れん………。」
寝言とは言え、軽率だったんだ。
まさか、聞かれていたなんて…。