二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.796 )
日時: 2010/04/28 19:48
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: マッテヨ!! マッテ、マッ、テ…。ドコニモ、イカナ、イデ…。

*+第二百十二話+*


「ん…??」

輪廻は薄っすらと、目を開ける。
「此処は、医務室…??」
天井を見ると、小さく呟いた。

「そっ。此処は、医務室」
ニコッと笑いながら、相手はカーテンを開ける。
「っ!! アンタは…」
左手を使いながら起きた為か、一瞬、輪廻の表情は歪んだ。

「アンタさ、紅蓮先輩と、知り合いなんだァ??」
ニコニコと笑いながらやってくるのは、輪廻よりは年上。
と言っても、越前リョーマ以外の選手は全員、年上なんだが…。

「だから?? 何か、文句でもあるわけ」
キッと輪廻は相手を睨み付ける。
「さァ。でも、お前が原因なら、」
ぐっと、2人の距離が縮まった。

「クックック…。まだ、諦められないんだ?? 銀花のこと。切原さん」
ニコッと輪廻は笑う。
「だから、黙れよ」
赤也の言葉を流し、輪廻は口を開く。






「自分から身を引いたくせに。弱虫」





輪廻が言った後に、静寂は失われる。






















ガンッ!!!















「退いてよ」
無表情のまま、輪廻は静かに呟く。
輪廻の長い髪の毛は、ベッドに広がっている。

「ッ!! お前が、紅蓮先輩と会わなかったら良かったんだ」
赤也が声を押し殺したような声で言う。
「私も会いたくなかった」
その言葉に、若干、赤也は驚く。

「ね、退いてよ」
言い方は軽いのに、笑っていない顔。
「紅蓮先輩のあんな顔、見たくねぇんだよ」
赤也が言えば、輪廻の手が頬を触る。

「つめッ!!」
赤也は呟くと、片目を思わず瞑った。
もちろん、触られたほうの。

「そんなに冷たい?? でもさ、私の心の方が、“もっと”冷たいんだよ」
クスッと笑う少女の目は、言われた通りとても、冷たかった。
「切原は、紅蓮が大切なんだね。尊敬する、先輩、か…」
輪廻が悲しそうに呟く。もっと、驚いたのは、先輩相手に呼び捨て。

「良いね、そういうの」
クスッと笑った後、ニヤッと微笑む。
そして、相手の首に自分の手を絡めると、耳元で呟く。





























『そういうのを、“壊す”のが一番、楽しいんだよ』

























赤也が驚いて輪廻を見ると、輪廻は嫌なぐらいの笑み。

「だからね、壊してあげるよ」
ニコッと笑ったときに、ガラッとドアが開く。
慌てて赤也が離れると、来たのは、“不二 裕太”。

「輪廻、大丈夫か?? あ、悪い。話中か??」
裕太は赤也を見ると、申し訳なさそうな顔をして。
「平気。もう、終わったから。ね、切原“さん”」
ニコッと輪廻は赤也に向かって笑う。

「今行くから、ドアに行ってて」
輪廻が言えば、「分かった」と言い、裕太はドアに向かった。




















































『知ってる?? 人をあんまり信じない方が良いのよ』

















クスッと輪廻は笑う。



















































『だって、裏切られるんだもの—————————————………』











































輪廻は擦れ違う際、赤也に向かって呟いた。