二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.809 )
日時: 2010/05/04 23:11
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: キミヲミツケル。ドンナコトガアッテモ、ハナレテイテモネ。


*+第二百十六話+*


「輪廻ちゃん!!」

桜乃達は、手を振って輪廻たちを手招きしている。
「久し振り。みんな、どう?? 調子は」
ニコッと輪廻は笑いながら1年達に聞く。

「頑張ってるよ。リョーマくんには、全然追いつかないけど」
苦笑いで答えるのは、カチロー。
「別に良いのよ。追いつかなくても、“いつか”抜いていけば良いんだから」
ポケットに手を突っ込みながら、輪廻は呟く。

「輪廻。君は優しいね」
隣でニコッと、唖李栖は輪廻に笑いかける。
「優しくなんかないよ。私は、嘘を言わないだけ」
試合を見ながら、輪廻は寂しそうに言う。

「それに、自分で利用できる物は、とことん利用するだけ」
ニコッとみんなに笑いかけると、ポケットから沢山の飴を取り出す。
「はい、お土産。んじゃぁ、唖李栖。帰るわよ」
輪廻は適当に渡したのか、桜乃の手の中には沢山の飴が。

「え?? 帰っちゃうの??」
「リョーマ様の勇姿ぐらい、見ていきなさいよー」
桜乃→朋香の順番で話していく。

「悪いな。……、んじゃぁ、先輩達も“サヨナラ”」

輪廻はニコッと笑ってその場を去る。
もちろん、唖李栖はペコッとお辞儀をしてからだ。

***

「ちょ、輪廻!! 輪廻ったら!!」

唖李栖の呼びかけで、輪廻は“やっと”歩くのを止めた。
「何で、“サヨナラ”なんて言ったの?? もう、会わないつもり??」
唖李栖の言葉に、輪廻は無表情のまま。

「会わない。会う理由もないでしょ」

淡々と言う輪廻に、唖李栖は驚いた表情。
「どうして?! だって、輪廻…。彼らのお陰で、最後の扉開けられたんだよ?? なのに」
悲しそうに言う唖李栖を見て、輪廻の表情が初めて変わった。

「ごめん。分かって。私の、気持ち」

輪廻はぎゅっと、唖李栖の服の袖を握る。
「……、辛いの?? 悲しいの?? 怖いの??」
唖李栖の問いに、何も答えない輪廻。






















「怖いんだ。……、自分のコトを言った時、拒絶されそうで、怖い、のっ!!」



















輪廻は伏せたまま。
ぎゅっと、ぎゅっと、唖李栖の袖を握っている。





(何時からだっけ。唖李栖が、こんなに大きくなったの)





自分の中で、どんどん大きくなっていく“双子の弟”。
何時からか、背中が大きく感じた。
あっという間に、自分より身長が大きくなってたり。
双子なのに、全然似てないんだ。

あ、男の子だ。って実感したのは何時だっけ。
双子だから。
近すぎる存在だったから。
何も、分からないんだ。

「あ、りす…。私、どう、したら…、良いの、かな」

本当は、本当は。

“ずっと、一緒に居たい”

でもさ、知ってるよ。

黙ってたら、いつか、絶対にボロが出るんだって。

だから、だから。

「どう、すれば、良い??」



















































































貴方しか、頼れる人が、居ないの。