二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.822 )
日時: 2010/05/08 23:03
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: ボクハ、ジブンノメデミタモノシカ、シンジナイッ!!!


*+第二百十九話(番外編)+*


『はぁ?! 何で、お前となんかっ!!』


裕太の声とは裏腹に、少女はニコニコ。


『んじゃぁ、いっくよ!!』


***[裕太視点]


「ん〜…!! 美味ィ」

俺の目の前に居る奴は、美味しそうに食べてる。
「輪廻、どこでその量を消化してんだよ」
俺がため息交じりで言えば、輪廻はクスクス笑う。

「んっと…。胃??」
いや、俺はそんなコトを聞きたかったわけじゃない。
「冗談だってー。……、本気にしたら、怒るよ??」
最後のは、脅しと受け取っても良いのか??

「にしても、テニス部多すぎ。ったく、疲れる」
輪廻は深い、深すぎる溜息をつく。
まぁ、その意見には俺も同感だ。

「青学、氷帝、立海、山吹、ね…。殺す気かしら」
輪廻は少し周りを見て、メンバーを理解。
「何で、こんなに人が居るんだよ」
俺が言えば、「う〜ん」と彼女は少し唸る。

「合同練習試合でもしてたんじゃない。………、多分」
おい、その自信の無さはなんなんだ。
「でもあれだね、静かだと思ったのに。残念」
ブスッとする輪廻。少し、ドキッとしたけど、スルーだ。


***

「でも良かった。私、変装してきて」

輪廻は、自分の服装を見ながら笑う。
「その格好で“行き成り”来られた時は吃驚したけどな」
裕太はわざと、“行き成り”を強調して言った。

「そう?? でも、似合ってるでしょう??」
クスクス笑いながら輪廻は、オレンジジュースを飲む。
何時の間にか、ケーキも食べ終わってるらしい。

輪廻の服装は、いつもの感じと丸っきり違った。
ワンピースなのは良いが、とても長いスカート(踝より短い感じ)。
上はカーディガンを着ていて、靴は可愛い感じサンダル。
きっと、外国で買ったのだろう。と、裕太は感じた。
そして、鍔が広い麦藁帽子。

「別に似合ってなんか。……、って、喰おうとするな!!」
裕太はケーキを食べられるのを阻止する。
「だって、なかなか食べないんだもん。ね、頂戴??」
ニコッと笑いながら、首を傾ければ、裕太は不覚にもドキドキしてしまって。

「ぜってー、やんないからな」
裕太はフォークでケーキを一口分に取る。
だが、その瞬間。














ぱくっ。






































「あ、」
裕太が声を出すものの、もうフォークにケーキはない。
「ごちそうさまデシタ」
ニコッと悪戯な笑みを見せながら、輪廻は言う。

「おま、それで食べたのか??」
裕太が言ってるのは、フォークのこと。
「あ、これ?? うん。裕太のから借りたけど??」
輪廻は不思議そうに裕太を見る。

「間接キス、だね」
ニコッと笑いながら現れたのは、不二周助。
「あ、兄貴ッ?!」
ドカッと音を立てて、椅子は床に落ち、裕太は立ち上がる。

「あれ〜?? 超ライジングカウンターの子だ〜」
ジローはニコニコ笑顔で裕太に向かって言う。

「ッ!! バカ裕太!! バレちゃったじゃん!! 冷静に少しはなりなさいよッ!!」
輪廻は立ち上がると、裕太に向かって大声で言った。
だが、
(いや、お前もな!!)
そこに居た全員が、輪廻に向かって(心の中で)突っ込んだ。

「それ以前に、お前が俺のフォークを使って喰うからだろ?!」
「何でよ。何がいけないわけ?? 裕太の使ったって私の使ったって代わんないじゃん」
因みに、輪廻は自分で墓穴を掘りまくっているコトに気づいていない。

「暁野宮、そういうのを、“間接キス”って言うんだよ??」
不二が言えば、輪廻はキョトン。
「ごめんなさい。聞こえなかっ「何回でも言ってあげるよ」……、遠慮します」」
不二の笑顔を見ると、輪廻は苦笑いで断った。

「ほぇ〜。輪廻は不二の弟とラブラ「じゃないですよ??」」
ニコッと笑って、輪廻は英二の言葉を遮る。
「あ、それより、あの子、居ません「それは、僕のコトかな。輪廻」」
恐る恐る後ろを振り返れば、ニッコリ笑っている唖李栖。

「あ、あは。合同、練習試合、出てたんだ…??」
もちろん、輪廻の笑顔は引きつっている。
「うん。君と違って、サボらないよ?? 輪廻」
ニコッと笑っているのは唖李栖。

「えっと、何のこと、かな?? そ、それより!! 唖李栖、かえ「らないからね??」」
さすが双子。一寸の狂いもない。
「うぅ…。帰ろうよ。ね??」
泪目で唖李栖を見上げれば、唖李栖は溜息。

















































「仕方ないね。あ、裕太。今度会ったら、覚えておいてね★」

























































唖李栖はニコッと裕太に笑ってから、輪廻と外に出る。

「あ、メール…??」
裕太が携帯を開くと、そこには“輪廻”の文字が。

「To:不二 裕太
 Sub:さっきは、ごめんねm(_ _)m
 さっきはごめん!!
 でもでも、ケーキは美味しかったでしょ??
 また、行こうね!!
 もちろん、“二人で”だからね??
 じゃぁ、まったね」

その文章を見ると、裕太の頬が自然に緩む。

「ま、今日は、兄貴達に邪魔、されたからな」

裕太の呟きは、闇に消えていく。





***

はい、800スレ記念の番外編です。
ってのは、口実で。
簡単に言うと、書きたかっただけです。
でも、ゴタゴタですね…。
ではでは、次回予告をシクヨロ★





『大好きだっただけ。好きで、ずっと一緒に居たかっただけ』

『行き過ぎた行動は、彼を可笑しくさせるだけ』

『自分も頑張りすぎやで?? もうちょっと力、抜けや』

『テメェは、何がしたいんだ。言ってみろ。俺様が聞いてやるよ』

『たまに、輪廻ちゃんも唖李栖も悲しそうな顔、するCー。それが、原因??』

『クソクソッ!! 何で、唖李栖言ってくれねぇんだよ!!』

『俺ってば、激ダサだぜ』

『そんなコトが、あったんだ。でも、俺達、何すれば…』

『フン。ずっと、抱えすぎなんだ。もっと楽に行けよ』

『………、ウス』


次回、語られる“輪廻と唖李栖の異常な執着心な理由”です!!