二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.829 )
- 日時: 2010/05/10 22:23
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: キミハイマ、ドコニイルノ?? ネェ、コタエテヨッ!!
*+第二百二十一話+*
「で、何が聞きたいんですか?? 答えられる範囲で答えますよ」
輪廻はニコッと笑いながら跡部に聞く。
周りの者は、静かに聞いているだけ。
「お前達の異常な執着心の理由を言え」
跡部の言葉に、少し、輪廻に纏う雰囲気が変わった。
「良いですよ」
輪廻はふぅーと、息を吐けば、真っ直ぐに跡部を見る。
「私は唖李栖が居るから、唖李栖は私が居るから、自分達の存在を表しているんです」
輪廻はいつになく、真剣な表情。
「それの意味を教えろって言ってんだ」
さすが、俺様何様跡部様である。
「………、私達には、“親と言う存在”が居ません。だから、互いで補っている。
親から貰っていない“愛”と言う物を、自分達で補ってるんです。
だから、私達は双子なのに“近すぎる存在”
細かいことは、言うつもりありません」
輪廻はキッパリと言い放つ。
その眼は笑ってなどいない。
冷たい、冷たい氷の眼。
「次は、お前らが笑わない理由だ」
跡部の言葉で、初めて輪廻は表情を変えた。
悲しい眼。
「笑う、理由なんてないから。私はそれが理由。自分の許した人にしか、笑わない」
笑う、必要なんて、ないでしょう??
輪廻の眼は、そう語っていた。
「何で、そこまで笑いたくないんや?? まるで、人を拒絶してるようやで」
忍足が言うと、輪廻はきょとん。
「拒絶してるんです。私は、唖李栖がいれば、何もいらない。例え、それがテニスでも」
輪廻は無表情のまま話す。
「どうせ、裏切られるんだもの。信じないほうが、良いでしょ??」
首を少し傾げる少女は、無垢なハズなのに。
「間違ってるって言われるのは百も承知。でも、私はもうあんな思いはしたくないから」
ぎゅっと、輪廻は手を握る。
「だがな、唖李栖が一歩線を出たら、もう双子じゃなくなるぞ」
跡部の言葉に、輪廻は切なそうに笑う。
「分かってます。でも、その心配はないです。彼は、私を傷つけるコトは絶対にしないから」
***[輪廻視点]
跡部さん、貴方の言いたいことは凄く分かります。
唖李栖と私は、近い、近い双子。
でもね、
私は、
唖李栖が居なきゃ、生きていけないのです。
此処に居る、意味が、なくなってしまうのです。