二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.861 )
日時: 2010/05/21 23:56
名前: うっさー ◆QwHNUB52r2 (ID: HnQQx7lG)
参照: ダマレヨ。マケイヌハ、ホント、ヨクホエルヨナァ。 


*+第二百二十九話+*


「キャー!!」

女子生徒達の叫び声が、すぐ近くで響く。
テニス部員が慌てて振り返れば、そこには男子テニス部のマネージャー。

「那紅埜!!」
跡部が名前を呼ぶものの、唖李栖は至って冷静。
「離しなさいっ!!」
那紅埜は茂垣ながら、叫ぶ。

「悪いことはしねぇ。だから、動くんじゃねーよ」
ナイフを顔に近づけられると、全員の目が見開かれた。
「恨むんなら、そこに居る奴を恨みな」
もう一人の男が指差すのは、唖李栖。

「僕はアンタ達みたいなガラの悪い連中に見覚えはない」
唖李栖の言葉はどんなものよりも、冷たい。
「昨日のコト、忘れたとは言わせねーぜ」
男が言えば、唖李栖は「あぁ…」と小さく呟いた。

「昨日、何か遭ったんか??」
忍足が優しく聞けば、唖李栖は忍足をじっと見る。
「喧嘩。ただ、その連れの方達を殴り歩いただけです。絡んできてムカついたんで」
眉を一つ動かさず、唖李栖は忍足に言う。

「お前、本当は女なんだろう?? さっさと、変装を取ったらどうだ」
男に言われた通り、唖李栖は鬘を取る。
「どーも。姉の輪廻。一週間、約束だったのに。最後に何でこんなコトなるかなァ」
輪廻はため息を付きながら、赤い紐。先に鈴が二つ付いてるもので髪を結ぶ。

「今すぐ、その子を離したら、何もしないよ…?? これは、取引」
首を傾げながら、輪廻は相手に問う。
「は?! そんなコトするわけっ?!」
輪廻の目の前に居た男が言葉を途切れさせ、悲痛で顔を歪めた。

「残念。交渉亀裂だ」
輪廻はニヤリと口元を上げると、相手の腹に膝を思いっ切り蹴る。
「私に、勝てるかな…?? 大丈夫、血が出ないように手加減はしてあげるよ」
輪廻は、透き通る声で、男達に言う。

***

あぁ、俺を呼んでる声がする。


また、昨日の奴らか。



あんな髪留めで、俺を呼ぶつもりか…??



………、クックック。



いつも俺を邪険呼ばわりするくせに、



俺を利用してるつもりか??



まぁ、俺達は互いに利用し合ってるんだけどな。



『仕方ない。今日は、特別だぞ』



ニヤリと笑って、アイツと入れ替わる。


























……、まぁ、行き成り危機状態だったのは、驚いたけどな。