二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.898 )
- 日時: 2010/06/26 19:11
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: アタシニミセテェ?? アンタノヤルキ、ッテヤルヲサァ。
*+第二百三十五話+*
「やぁ!! スミレちゃん、元気だった??」
ベリーは職員室の扉を開けると、躊躇いもなく大声で竜崎先生の名前を呼ぶ。
「久しぶりじゃな。あぁ、手塚。書類があるんで、そこで待っといてくれ」
「分かりました」
「へェ、君。手塚クンって言うの。あ、部長サン??」
「男子テニス部部長の手塚です」
そんな堅苦しい自己紹介に、ベリーはクスクス笑う。
でも、決して“中学生っぽくない”と思ってるわけではない。
ベリーはこんな挨拶自体に、慣れていないのだ。
「あーぁ、そうそう。手塚クン」
ベリーはニコッと笑いながら、自分の左肩を指差す。
「昔、怪我したでしょ?? まだ、“庇ってる”」
手塚は驚きを隠せないで居るが、ベリーはそんなのお構いなし。
「庇ってばっかりいると、また同じコトの繰り返し。
それに、強くなれなくなる。君みたいな子はプロ生命が掛かってるからね。
気をつけた方が良い」
ベリーはそこまで言うと、近くにあったクルクル回る椅子に座る。
「さて、スミレちゃん。ウチの子供達は何時になったら返してくれるのかしら??」
ニコニコ笑いながら言っているが、本当は笑っていないような瞳。
「望んで此処に居るんだ。それに、もうすぐで帰るだろう??」
竜崎先生の言葉に、ベリーの動きがピクッと止まった。
「別に良いのよ?? 此処に居ても。でもね、あの子達とこの子達は次元が違う」
ベリーはチラリと手塚を見る。そして、ニコッと微笑。
「同じ中学生だろ。お前も分かってるはずじゃ」
「分かってるからこそ、言ってるのよ」
ベリーは溜息をすると、竜崎先生の机の上に座る。
「ね、零に“お前が居なくても勝てる”って言ってくれない??」
竜崎先生はゆっくりとベリーを見つめた。
「嫌な、いえ。懐かしい夢を見たのよ。それで、心配なの。お願い」
『ベリー、何で悲しそうな顔してるの?? 辛いの??』
「…、流石にそんなコトは言えんが、アメリカに帰すようにはしよう」
「ありがとう、スミレちゃん」
「それで、どんな夢を見たんじゃ」
『この“私”いや、面倒だから“俺”と言っておこうか』
「………、普通の夢、よ」
『“俺”とは“ハジメマシテ”かな。宜しくな、ベリー=ルルーシュ』
「そうか。……、少し話があるんじゃ。私の家に泊まっていきな」
「奇遇ね、私も話があるの。有難く泊まらせていただくわ」
『クックック…!! 何を驚いてるんだ?? でもな、俺はそんな表情よりも、
苦しみに歪んだ表情の方が好みだぜ————————————……??』