二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.931 )
日時: 2010/07/19 21:51
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: 愛シテル。今モ、コレカラモ。消エル事ノナイ想イ。

*+第二百四十五話+*


レギュラー達が行った時には、もう凄いことになってた。
輪廻であるはずの少女の髪は真っ赤。
何人もの男たちが倒れていく。

「仁王、これ、全部アイツがやったのかよぃ」
ブン太は驚きながら、仁王を見れば彼は頷いた。
「輪廻になら、それぐらい“簡単”に出来る」
紅蓮の言葉にそこに居る全員が驚く。


「ぐっは」
男は輪廻に、膝でお腹をやられ崩れた。
「脆い、弱い。私を相手するなら、もっと強くなれ」
彼女の凛とした声が、路地裏に響く。

「まぁ、準備運動としては悪くないけど」
近くにあったナイフを取ると、ペロッと舐める。
「で、アンタ達は何の用だったかしら」
彼女は近くの土管の上に座った。

「お前は、自分のコトどう思う」
男の声が輪廻の耳にすんなり入る。
カラン、と音を立てて、ナイフが下に落ちた。

「お前は、お前は!!」
男はぎゅっと握りこぶし。





「お前は歪んで」





言ってた男は、音を立てて壁に打ち付けられる。

「もう一度、言ってみな」
彼女の声は低く冷たい。
「聞こえてんのー?? もう、一回言えっていってんだよっ!!」
輪廻の手には金属バッド。それを、壁に打ち付ける。

「く、狂ってる」
男がまだ続けた。火に油、だ。
「狂ってる?? 嗚呼、そうかもね。だけどもさ」
ニヤリと彼女は口角を上げた。

「この世界も十分、狂ってる。私が狂って、歪んでいるようにね」
「お前は知ってるのか?!」
「何を」
「お前の所為で、俺たちのリーダーは消えてしまったんだ!!」

何故か、彼女は驚いた表情で相手を見る。





「お前なんか居なければ良かったのにっ!!」





また音を立てて、バッドが落ちた。
それを狙っていたかのように、もう一人が取ると、彼女を壁に押し付ける。

「いな、ければ」
彼女は手で頭を覆う。その姿は怯えている少女。
「これで、終わりだ」
男の声が、凄く遠くに聞こえた。

***

「真田。俺の鞄持って、全力疾走できるか」
紅蓮が聞けば、真田はフッと笑う。
「無論だ」
「なら、頼む」
紅蓮は真田に荷物を預けると、ネクタイを緩めた。

「柳生。薬局で、ガーゼとかテープとか色々と買ってくれ」
柳生はメガネを上げながら、微笑む。了承だ。
「じゃぁ、全員公園に走っていってくれ。絶対に戻ってくるなよ」
紅蓮は真っ直ぐ、怯えている少女を見た。

「ぐれ」
赤也が言ってる途中で、赤也の頭に紅蓮の手が乗る。
「赤也。あんまり、見るなよ」
苦笑いの紅蓮。

「じゃぁ、行こうとするか」
一歩一歩と、紅蓮は彼女に近付く。

「みんなの言うこと、聞けよ」

赤也に向かって小さく彼を呟いた。


***[公園にて]


「だ、大丈夫ッスか?!」

赤也は紅蓮が帰ってくると、飛びついた。

「あぁ、俺は、な。柳生、買ってきてくれたか」

紅蓮はお姫様だっこをしていた、輪廻をベンチに下ろす。

「勿論です。と言っても、あまり品物が無かったんですが」

空いたスペースに薬を広げれば、紅蓮は小さく頷く。

「これだけあれば、大丈夫。サンキュー」

ニコッと、紅蓮は笑う。だけど、少しだけ疲れてそうな表情。

「おま、えになんか、たすけて、もらった、っておも、ってな、いから」

はぁ、はぁ、と息遣いが荒くなりながらも、輪廻は紅蓮を睨み付けた。

「思わなくて良いから、もう喋るな」

紅蓮に言われ、仕方なく彼女は目を閉じる。

「寝るな」

「ッチ」

紅蓮に悪態を付く彼女。

紅く長い髪の毛。

黒いパーカーの帽子には、ぴょこん、とウサギの耳。





「ったく、もう少し可愛げg」





「黙れ」





彼女は膝を思いっ切り彼のお腹に打ち付けた。