二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.952 )
- 日時: 2010/07/27 21:22
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: 何時カラ、俺ハ嘘ヲ付イテイルノダロウ。君ガ居ナクナッテカラ??
*+第二百五十話+*
「一年!! スピード落ちてんぞ!!」
紅蓮はコートを走っている一年に叫ぶ。
「は、はい!!」
一年は大声で返事をすると、スピードを上げる。
「柊先輩、気合入ってんなー」
遠くで見てる2年が呟けば、周りも頷く。
「そーいや、切原」
一人が近くに居る赤也に話を振る。
「んだよ」
赤也はめんどくさそうな、表情。
「お前、柊先輩に勝ったんだろ??」
「え、その情報マジか、小俣」
“小俣”と呼ばれた男子生徒は「マジで」と続ける。
「手抜いたんだろ。紅蓮先輩が俺に気を使って」
赤也はぐっと、ガットを触った。
「でもさ、柊先輩って、“強くない”って噂だぜ??」
小俣、が言えば、周りの奴らも「へぇ」と感じ。
「赤也、行くぞ!!」
紅蓮の方を慌ててみれば、もうボールはこっちに向かってきていた。
「っ!!」
驚いて力み過ぎた所為か、凄い勢いでボールは紅蓮に向かう。
「紅蓮!!」
真田の紅蓮を呼ぶ声が、コートに響く。
「……、ふぅ。赤也ー。驚いてんじゃねーよ」
紅蓮はため息を付きながら、ラケットを肩に置いた。
「大丈夫ですか、柊くん」
近くに居た柳生が紅蓮に聞く。
「あー、問題は無いけど、ちょっと痛いかな。冷やしてくれば大丈夫だろ」
いつも通りに彼は笑う。
「柳、俺冷やすモン貰ってくっから、続き頼んだ」
手をブンブン振りながら言えば、柳は向こうで頷く。
「大丈夫か??」
「お、ジャッカル。大丈夫、大丈夫。心配すんなって」
「おーい、ジャッカルー!! 紅蓮、大丈夫かよぃ??」
「大丈夫!! 心配してくれてサンキューな」
ネットを挟んだ所に居るブン太に言えば、ブン太は「そっか!!」と笑う。
「じゃぁ、頑張れよ」
ポン、とジャッカルの肩に手を置いて、紅蓮は保健室に向かった。
***[場所変わって、ストリートテニスコート]
「不二、先輩…?? 何、言ってるんですか…??」
私はきっと笑顔が無くなってると思う。
しかも、声が無意識に震えてる。
「“大丈夫”じゃないよね」
いつも笑っている顔は、真剣な顔に変わっていて。
「嫌、だなァ。不二先輩、大丈夫って言ってるでしょう??」
ニコニコ笑ってる、つもり。
嗚呼、頬の筋肉をこんなに恨んだことは無い。
「それは、口癖だよね」
自分の表情が変わっていくのが分かった。
「当たり??」
クスッとそこで笑われても困る。
もう、驚きの表情を無表情に変えることは出来ないと思う。
「口癖なんかじゃ、ないですよ?? 不二先輩、何か遭ったんですか??」
「それは、僕が、聞きたいな」
ニコッと笑う不二先輩と、意味不明、という顔をしているであろう私。
「何、言って「ねぇ、」」
遮られたのがかなりムカついたが、今はそんなコトを言ってる場合じゃない。
「唖李栖と何か遭ったのかい??」
…………、開いた口が塞がらない。と言うのはこのコトを言うのかもしれない。