二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.968 )
- 日時: 2010/08/08 22:42
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: Is it the duty of the boy to protect a girl?
*+第二百五十五話+*
「銀花には、悪いことしちゃったな」
唖李栖はベッドに寝ながら、窓の外を見る。
「はは。僕ってサイテー。銀花と居れば、襲ってこないなんて思ってたなんて」
唖李栖はぐっと、握り拳をした。
「空が、青いや」
ブー、ブー、と携帯のバイブ音が鳴り響く。
***[今更だけど、喧嘩の時の話]
「え、送ってくれるの??」
銀花は驚きながら、唖李栖を見る。
「うん。この辺は最近、物騒だしね」
ニコッと彼は優しく笑った。
「そうなの?? じゃぁ、お願い」
銀花の可愛らしく笑う。
***
「それで、英二先輩と桃がね」
「クスッ。青学も楽しそうな人達ばっかだね」
銀花と唖李栖が楽しく話していると、目の前に柄の悪い連中。
「おいおい、暢気にデートとは。偉くなったつもりか?? 蒼い騎士」
ドスの聞いた声が、唖李栖の気持ちを不愉快にさせる。
「誰。あ、もしかして、僕の机に変なこと書いた人??」
いつもの調子で言ってるものの、表情は厳しい。
「だったら??」
お互いに好戦的。
「輪廻に何かする前に、僕が潰す」
「やってみろよ」
唖李栖は拍子抜けの顔をした。
まさか、自分の拳を避けるつもりか、と。
そして、勢いよく殴ろうとした時だった。
「連れ、可愛いよな。そんな子に傷つけたら、お前どうなるのかな」
唖李栖は寸前で、手を止める。
止めることが出来たのが、奇跡のようだ。
「銀花っ!!」
後ろを見れば、ナイフを向けられてる銀花。
彼女は少し涙目で震えている。
「あり、す」
そんな彼女を見て、唖李栖は下唇と噛み締めた。
そして、キッと睨み付ける。
「反撃なんかしてみろよ?? その銀色の髪が真っ赤に染まるからな」
ニヤリ、と相手が笑った瞬間、唖李栖は壁に打ち付けられた。
「けほっ」
お腹を擦りながら、唖李栖は立ち上がる。
「っ!!」
唖李栖の耳には銀花の泣き声しか聞こえていない。
「止めて、止めて!! 銀花は、どうなっても良いから…」
最後は涙声。
「銀花」
いつものトーンで唖李栖が呼びかければ、銀花も唖李栖を見る。
「Is it the duty of the boy to protect a girl? Let me look good a little.」
その言葉に目を見開いたが、銀花は左右に首を振った。
「唖李栖は、いつもカッコいいよ」
銀花が言った瞬間、目の前が真っ暗になる。
「これ以上は、無様な姿見せられないからね」
頬に触れるのは、唖李栖の唇。
「大丈夫。大丈夫だよ、銀花」
***
「Is it the duty of the boy to protect a girl? Let me look good a little.」
“女の子を守るのが、男の子の役目だろ?? 少しはカッコつけさせてよ。”
女の子には、いつも笑っていてほしいだろ??
それに、かっこ悪い姿より、カッコいい姿を見てもらいたんだ。
ただの、カッコつけ、だけどね。