二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.973 )
- 日時: 2010/08/11 23:23
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: You continue playing tennis for the purpose of what.
*+第二百五十七話+*
次の日ー。
「輪廻、すっごく可愛い!! 銀花って天才的ィ」
銀花はニコッと笑いながら、目の前の輪廻を見る。
「うぅ。この格好で行かなきゃ、ダメ??」
輪廻は鏡を見ると、銀花に聞く。
「だって、幸村部長が言ったんでしょ?? テニスを出来ないような格好、って」
銀花が聞くと、輪廻は小さく頷いた。
「なら、守らないと危険だよ。凄く危険!! ほら、行くよ」
銀花は小さくふるふると首を振ってから、輪廻の手首を握って家を出る。
***[立海にてー]
「ぶちょー、疲れたっス」
赤也はユニフォームをパタパタさせながら、座り込む。
「ふふ、赤也良い度胸だね」
柔らかい笑顔を浮かべるものの、後ろには黒いオーラ。
「う、嘘っス!! ま、まだまだやれるっスよ!!」
「じゃぁ、試合して来なよ。蓮二、頼んだよ」
「え、」
「分かった」
赤也→幸村→赤也→蓮二の順番で話す。
「なんや、幸村。今日は機嫌が良さそうじゃのぅ」
仁王は右手で頭をぐしゃぐしゃ、にしながら幸村を見る。
「分かる??」
そう言う幸村は、怖いぐらい笑顔だ。
「何か良いことでもあったんですか??」
柳生はメガネをクィッと上げながら、幸村を見る。
「正確に言えば、これから起きる、かな」
ふふ、と幸村は笑うと、紅蓮を少し見た。
「へぇ、紅蓮も関係あるのかー」
ブン太はぷくー、っと風船ガムを膨らます。
「あれ。赤也と蓮二以外、みんな休憩かい??」
ニコニコ笑顔で、周りを見渡した。
「え、っと。じゃ、ジャッカルがよ!!」
ブン太は後ろをビシッと指を指す。
「俺かよ!!」
自分を指差しながら突っ込むジャッカル。
「あー!! 赤也、柳先輩と試合してる!! 輪廻も見てみなよー」
コートを見渡しながら、少女は楽しそうに赤也を指差す。
「嫌。それより、銀花。テンション高すぎ。付いていけない」
もう一人の少女は溜息混じり。
「お、珍しい客やのぅ」
クックック、と喉を鳴らしながら仁王は笑う。
「やぁ。来てくれたんだね。輪廻、銀花」
ニコニコ、と幸村が笑うと、輪廻は溜息。
***
「柳生先輩、お久し振りです!! どうですか、仁王先輩とのダブルスは」
銀花は逃げるように、柳生に駆け寄る。
「逃げたのぅ」
「逃げたな」
「かるーく、逃げたぜぃ??」
「流石、銀花」
仁王→ジャッカル→ブン太→紅蓮の順番で呟く。
「ちゃんと、着て来てくれたんだね」
クスッと幸村は笑う。
「銀花が、後が恐ろしいから着て、って言ったから。仕方なくです」
輪廻はじっと、試合を見てみる。
「言っちゃ悪いですけど、あの人、何時か潰れますね」
シーン、としてる時に輪廻が言うものだから、全員の視線が輪廻に。
「あ、ごめんなさい。幸村さんだけに、言ってるつもりだったんだけど…」
輪廻はシュン、と言う感じに肩を窄め、眉を寄せる。
「……、演技はええから、理由を言いんしゃい」
仁王が厳しい口調で言うと、輪廻はそっちを見た。
「だって、そうでしょう?? 赤目の状態と普通の時の状態の変化が激しすぎだもの」
輪廻は赤也を指差す。
「それは、お前「だーかーら、輪廻を誘うな、って言ってんのに」」
仁王の言ってる最中に、同じ少女が笑う。
いつもと違う雰囲気。
いつもと違う口調。
いつもと違う笑み。
「朔夜、か。お前、最近出すぎだろ。って、昨日も言ったか」
紅蓮が言えば、彼女は目を細めて笑った。
「柊。アイツ、いつか潰れるぞ」
紅蓮は楽しそうに言う。
まるで、玩具を見つけたように。
「なん「“何で”なんて、分かり切ったこと聞くほど馬鹿じゃないよなァ??」」
朔夜はクックック、と笑う。
反対に紅蓮は舌打ち。
「分かってるくせに一々聞くな」
キッと、朔夜は彼を睨み付ける。
「…、紅蓮が分かっても、俺達には分からないけどね」
朔夜の隣で言うのは、幸村。
「俺はパス。朔夜の方に聞いてくれ」
紅蓮は手をヒラヒラと振った。
「ったく、仕方ないな」
朔夜ははぁ、と大袈裟にため息を付く。
「2つの人格があると、躯に負担が掛かるんだ。だから、壊れやすくなる。以上」
簡潔過ぎる答えにガクッ、となる紅蓮とジャッカル。
因みに、真田は審判でさっきから欠席。
「簡潔過ぎだろぃ」
ぷくー、と風船ガムを膨らませるブン太。
「分かり易く言ってるんだ。何か文句でもあんのか」
朔夜はブン太の方を見る。
「あ、でも、待てよ。そしたら、お前はどうなんだ??」
ブン太はカチン、と来たがそれを抑えて朔夜に聞く。
朔夜は、少し考えてから口を開いた。
「知らない」
きっぱりと、朔夜は答える。
真っ直ぐと前を向いたまま。
「ただ、」
誰かが、口を開く前に朔夜は言う。
「輪廻の精神力が半端なく凄いってのは、確かだ」
初めて、彼の頬が緩んだ。
「お、柳が点取った。ってか、シングルスの線ってあそこなのか」
ほぉ、と今、初めて知りました的な感じで朔夜は言う。
「あれ、朔夜はルール知らないの??」
幸村はいつもの笑顔で朔夜を見る。
「あぁ、でも。今、尋常じゃなくやりたい」
ニヤリ、と彼女は口角を上げた。
「その格好で??」
銀花は疑問に思ったことを、朔夜に投げかける。
彼女の服装は、レディースにデニム。
右側だけお団子にして、少し流している髪型。
ノースリーブの服の上に、七部丈の上着である。
「どうせ、動かないだろうからやらせろよ」
そう言うと、スタスタジャッカルの元へ行く。
「長ズボン貸してくれないか??」
心優しいジャッカルは急いで渡すが、周りは全員思った。
“絶対に、サイズが合わない!!”と。
「よし、柊!!」
朔夜が名前を呼ぶと、分かっていたかのように彼はラケットを投げる。
「切原は“左手専門”なんだろ?? なら、それでやってやる」
キャッチする朔夜は流石、だろうか。
「You continue playing tennis for the purpose of what.」
朔夜は笑いながら、切原に問う。
“お前は何の目的でテニスをやり続けるんだ??”
なァんて、聞くだけ無駄なコトなんだろうけど。