二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.982 )
日時: 2010/08/18 23:11
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: 私は“日常”に恋をした。君の居るありふれた日常に。

*+第二百六十二話+*


此処は、聖ルドルフの寮。


「裕太、携帯光ってるよ」
そう言いながらニコッと笑う木更津。
「彼女からだーね??」
ニヤニヤ顔の柳沢。

「なっ?! 輪廻は彼女なんかじゃないっすよ!!」
彼、不二裕太は自分で墓穴を掘ったことが分かっているであろうか。
「裕太くん…。貴方は馬鹿ですか」
はぁ、とわざとらしく溜息をする観月。

「自分で言っただーね!! 馬鹿だーね!!」
笑いながら、柳沢が言う。
「ち、違います!!」
彼は慌てて、寮を出た。

***

「留守電か」

不思議そうに、裕太はその文字を見る。

彼は思ったのだ。

何か、用があるならメールをすればいいのに、と。

「人には、見られたくないことか??」

妙に冴えている裕太である。

「まぁ、良いや」

ピッ、と電話マークを裕太は 押 し た 。





『もしもし、裕太———————————……??』





いつものトーンの彼女は裕太の名前を呼ぶ。

少しだけ、頬が緩んだのは内緒だ。





『駄目だなァ、こういうのは慣れない。ってか、やったこともないんだけど』
クスクス、と向こう側から笑い声。

『あ、そういえばさ、覚えてる?? 私と久し振りに会ったときのこと。
 あの時の、裕太はカッコ良かったよー』
いつも通りに話す彼女。
だけど、語尾をのばすのは珍しい。

『話があるからさ、よーく聞いててね』
きっと、向こう側の彼女は笑っているだろう。
裕太はふと、そんなコトを思った。

『私ね、この日本での日々、凄く楽しかったよ。
 アンタのお兄さんとも出会えたしね。
 それに、“篠鞍 零”が私だって気付いてくれたのも嬉しかった』

裕太は眉を寄せる。

何故、そんなコトを言うんだろう、と思ったのだ。

『私、アメリカに行くことになったの。
 昨日は嘘付いて、ごめんね。
 言うと、また別れるの辛くなっちゃうし。
 アンタのお兄さんにも、その話が伝わっちゃうと思って』

ごめん、とまた彼女は小さく呟く。

『後、そっちに戻るのは全国の時にしようかな、って思ってる。
 あ、青学が出る項目だけでも見たいからね。
 それで、お願いがあるんだ』

少しだけ、トーンの落ちた声。

『私と会ってもいつも通りで居てほしい。
 きっと、私は変わってるかもしれないけど、いつも通りにしてて』

クスッ、と笑い声が聞こえる。

流石、輪廻。と、裕太は思った。

“相変わらず、切り替えが速い”とも。


『後さ、』


すぅ、と深呼吸の声が聞こえる。






















『私、裕太のコト大好きだよ』















彼の心臓が跳ねたのは言うまでもない。





『会えなくなると寂しいから“またね”なんて言わないよ。
 だから、










 ばいばい、裕太—————————————………』





***[アメリカ]





「……、はぁ」

彼女は棚にある、写真を一つ取ると、溜息。

真ん中がぽつん、と空いていた。

その写真は、輪廻の手の中。

そして、周りの写真は青学だったり氷帝だったりする。

後は、唖李栖や銀花や那紅埜だ。

全て新しいもの。

「裕太、大好きだったよ」

ぎゅっと、彼女はその写真を抱きしめる。

「りんねー?? 行くよー」

一階でベリーの声がした。

「今、行く!!」

輪廻は一階まで聞こえるように、なるべく大きい声を出す。


「じゃぁね」

その写真を棚に置くと、近くにあったピンク色のテニスバッグを手にして部屋を出る。












































振り返れば、君がすぐ傍に居てほしい、と願った。


***

※夕日坂を聴きながら書いたので、そっちの要素も入ってるかもしれません;;
 ってか、絶対に入ってると思います。
 本当にすいません;;
 色々とめちゃめちゃです。
 直す気?? ないに決まってるじゃないですか←
 フリーズしてパーになっての繰り返しで、やっと出来たんですからbb
 コメント、待ってますvv