二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 月光の瞬き【REBORN】 ( No.3 )
日時: 2010/01/25 18:14
名前: 梨耀 ◆qXKx3/miOM (ID: lTlVXzN9)

—  一話  — 小さい花

とある町の裏通り。

ここはマフィアによる、いわゆる「クスリ」の
取引が盛んな所だった。

そこをてくてくと歩く、一人の少女。

周りからみれば食虫植物の群れの中の小さな花。

異色、だ。


「おいおい、お嬢ちゃんが何の用だい?」


黒いスーツを身に纏った男性が少女に話しかけた。


「私ですか?ファミリーの殲滅に来ました」


ニコリ、と笑う少女。その背後の確かな殺気。

只者ではないという感覚が、その男の中を駆け巡る。


「てめえ・・・!何者だぁ・・・?」

「言ったでしょう。まぁ正確に言えば
  【この裏通り】の壊滅・・・でしょうか」

ニコニコとした表情。

ゾクリとしたが、長年の経験のせいだろうか、

彼は拳銃をポケットから抜く。


「あぁ?!ガキに何が出来るんだよ!!」


—バンッ 軽い拳銃の音と、
—バキッ 何かが折れる音。


少女は両手にグローブを嵌めて、弾を二つに割った。


「はやく報酬もらいたいですし・・・・・
 【ツナ】にも会いたいんです」

彼女はグローブに炎を灯し、嘲笑う。

「大体、月の守護者にガキなんて、失礼です」

男は目を見開いた。

その瞬間、防ぎきれない【ナニカ】が襲い掛かった。

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「おい、ツナ」「何さリボーン」

いつも変わらぬ風景と会話。

その舞台でも、少女は舞った。


「イタリアでな、何かスゲー奴が出たそうだ。
 名を「ルーナ・ディ・パラディーネ」、
 【月の守護者】・・・ってな」

「どーせ、マフィア関係だろ」

少年は背伸びをした。少しため息を漏らすと、

小さな虹にこう言った。


「マフィアなんかになるもんか」


少年はもう一度背伸びをして、
ベッドに潜り込んだ。今日は土曜日。

そんなときにも、超直感は何かに感づく。


—得体の知れない「何か」に・・・・・

— 一話 —完