二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  REBORN! また夜がくる(オリ募集中) ( No.10 )
日時: 2010/02/08 20:02
名前: りあ ◆hRE1afB20E (ID: d9r3SuxE)

 
 
バンッ……
辺りに一発の銃声が木霊する。
 
イタリアの人通りのまったく無い薄暗い路地。
そこには銃をもつ50人程の男達と、その中に囲まれている薄ピンクの長い髪に薄い黄色と濃いピンクの目の可愛らしい顔つきの少女。
少女は先程の銃の弾が当たったのだろう。血の流れる肩を押さえ、地面に跪いている様だ。
 
「くくっ、残念だったな。流石にお前でもこの人数は無理だろう?」
「……っ! お前……っ卑怯だっ」
 
嘲笑うかのように笑いながら言ったリーダー格であろう男に顔を歪めた少女。
少女は見たところ14歳、といったところか。
まだ幼さの残る顔立ちであるものの、それがまた可愛らしさを引き立てている。

「はっ、俺らに卑怯なんてねぇんだよ。……さてと、そろそろいいよな?」
 
なんてニッコリと笑う顔が憎たらしい。
リーダー格の男は少女の額に銃口を当て、手に力を込めた。
少女はぎゅ、と強く目を瞑った。
          ・ ・
「貴方達、俺達のボスになるお方に何をしているのですか」
「俺はそいつ居なくなるのは困るんだけど」
 
少女が目を閉じていれば聞きなれた声が聞こえ、それに反応したのか目を開いて、声のするほうを見た。
そこには塀に腰掛けている赤の髪で左側を編みこんでいる男と、黒髪のボサボサ頭な男。
 
「……! フィーユ、それにギルスまで……」
 
驚いたように、目を見開いた少女。
そんな少女に呆れた、とでも言いたげな赤髪の男──フィーユ・イアル。
重く溜息を吐き、塀から飛び降りて鎖鎌を構える黒髪の男──ギルス・ダーク。
鎖鎌を構えたギルスは、男達の中心で居るであろう少女の元へ行く為邪魔な男達を簡単に倒してゆく。
それを見たフィーユは、どこからか黒い刀を取り出し、ギルスに続くように男達の中へ入って行った。
 
「……まったく。なんで来ちゃったんだか」
 
ピンクの軽くウェーブの掛った髪を揺らしながら立ち上がる少女──十六夜ひよ。
ひよは、先程まで銃で撃たれ弱ったいたのが嘘のようにピンピンとしている。
 ・ ・
「部下がきちゃったし、ちゃんとやんないと、ね」
 
なんて笑い鉄の80㎝程の長い棒の先に1m程の長さの鎖が付いているものを構え、その鎖の部分を巧みに操り相手の銃を奪ってゆき、そして棒の部分で相手を殴り倒していった。
 
──10分後には50人も居た男達は全員、倒れていた。
 
──────
────
──
「本当に貴方は困ったお方ですね」
「……まったくだ」
 
真っ白なベット、壁、いろいろな薬。
それは病院や医務室、なんてものを思わせる。
 
「った……やだなあ。もっと優しくやってよお」
「そう言うなら自分でやりやがれ」
 
先程の戦いでの怪我を手当てしてもらっているひよはぷくり、と頬を膨らませた。
おわった、と怪我の手当てをしていたギルスは道具を片付けはじめる。
手当てするところをジッとみていたフィーユはニッコリと笑い、真剣な声色で問い掛ける。
 
「ところでさっきの方々。ディオレアFの方々ですよね。もしかしてあのこと、で何か情報でも……?」
 
「……それは俺も聞こうと思っていた」
 
道具を片付けながらそういうギルスの表情は真剣なもので。
ひよはそれを見れば、小さく吐息を漏らした。
 
「もちろん。あの人達ね、なんかこう言ってたの。……あの事件はボンゴレが関係している、ってね」
 
ボンゴレ……そう聞いてフィーユとギルスは眉を顰めた。
ボンゴレ、といえば最強マフィア。今の時期ボスにはアルコバレーノの最強の赤ん坊、リボーンが家庭教師やらをしていると聞いた。
 
「……んでね、ひよ、日本に行こうと思ってる。アルコバレーノのリボーンなら何か知っているかもしれないから」
 
「そうか……じゃあこれから行くとしようか。そうと決まったら仕度しないとな」
 
「そうですね。では俺は他の人に連絡してきますので」
 
そう言ってから医務室らしき所から出て行く2人。
そんな2人の後姿を見つめては小さく息を漏らした。
 
"あの事件"はまだ終わっていない……