二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: RUCKY☆彡【REBORN!】 ( No.129 )
日時: 2010/03/15 20:50
名前: 璃亜 (ID: FQzo10Uq)

*標的11*【忍の過去】

…*忍side*…

「それは…約10年前のことです。」

—10年前《イタリア》

「もう嫌だ!!」

その頃、un hioreファミリーに入っていなかった僕は父のファミリーの手伝いをしていた。

僕は、父の一人息子でそのファミリーの時期晴れの守護者として数々の厳しく辛い〝試練・仕事"をこなしてきた。
毎日が…地獄だった。

裏社会で生きてきた僕は、当然安心していられる居場所なんてあるわけがなく…
息が詰まる思いで日々過ごしていた…。

それで、脱出を決意した。

父…そして父のファミリーを裏切ったのだ。

脱出は成功…と思われたが。

「いたぞ!こっちだ!!」

ものの5分で見つかり、捕まえられてしまった。

「さぁ、帰るぞッッ」

その時、まだ幼かった僕には抵抗なんてできるはずもなく…連れて行かれそうになった。

しかし、その時

『ブワッ』

綺麗な花びらが、大量に風に吹かれ僕たちを包み込んだ。

「こっちッ!!」

グイッと強く腕をひかれ、訳もわからぬままどこかへ連れて行かれた。

着いた場所は…立派なお屋敷。

ポカーンと口をあけていると…さっき助けて(?)くれた女の人が僕をぎゅっと抱きしめてこう言った。

「あなた…私のファミリーに入らない?」

そして…仕事や試練の時に怪我したところを見て

「辛かったでしょう…でもここはこんなことしないわ。
 ずっと私が面倒を見てあげる。守ってあげる。

 どう?」

その人の真剣な瞳に、思わずコクンと頷いてしまった。

その時の僕は、ちょうど家を出たかったしちょうど良かった。

でも…その9年後に。

20歳になった僕はun hioreの晴れの守護者として他の仲間と楽しく働いていた。

しかしその時、元のファミリーの奴らが僕を求めてやってきた。

晴れの守護者が亡くなってしまい、僕しか後継ぎがいなくなってしまって…それで。

断ったが、そいつらはun hioreファミリーを襲ってきた。
その頃、ちょうど人手が少なかったun hioreはあっけなくやられてしまった。

ボスは…運悪く、その戦闘中に仕事から帰ってきてしまい
武器を待っていなかったため、さすがにボスであるから相手を全滅させることはできても…

かなりの重傷を負ってしまった。そして…数日後亡くなってしまった。

ボスが僕に見せた、最後の最高に優しい笑顔は…一生忘れない。

でも…その後の1年間が大変だった。

後から気付いたのだが…裏切りの証として僕のもとファミリーに〝4つ葉の紋章"が付けられていた。

そして…ボスを自分のせいで失ってしまった悲しさから、毎晩のようにうなされるようになってしまった。

***

「…という感じですね。」

話を終えた僕は、たぶんお怒りになっているであろう新・ボスの顔を見た。

すると、信じられない光景が。





ボス…未歩さんは


泣きながら






ボスがあの最後に見せた





優しい顔で笑っていたのだから——————————。