二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】闇と、 ( No.9 )
日時: 2010/02/05 17:11
名前: 璃亞 ◆CqIRXYkxeA (ID: xAPqAgFX)

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どれだけの時間が経ったのかは分からないが、陽空はずっと路地裏で傘を差し自分の足を見つめている。
隣を走り抜ける猫、ゴミ箱を漁る猫たちの「ニャーニャー」という声が耳に微かに入ってくる。

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「居たぞ!!!」
急に耳に太い男の声が聞こえた。
声の方へ顔を向けると、自分を追っていた奴等なのか?
こっちを血相な顔で見ている。
中年太りの大男の声がさぞかし遠くまで聞こえたのだろう。
ぞろぞろと仲間があふれてくる。

「ちっ見つかったか……」
男が居る方とは別の方向へ陽空は走った。
それと同時に男達は自分を追いかけてくる。

路地裏を抜けるともうそんなに時間が経ったのか、空が赤く火照り始めている。

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兎に角早く、陽空は走り続けた。
相手はばて始めたのか追ってくる奴等は最初の三分の一にも満たないほどの奴だけだった。

本当なら今すぐにでも奴等の脇に入り込み殺ってやりたいが、こんな人目のつくところでそんなことをする気にもなれなかった。

いくら体が丈夫とはいえ、体力に限界というものがある。
陽空の体が限界を来て悲鳴を上げ始めた。