二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 金色のガッシュベル—友情の涙— ( No.2 )
日時: 2010/02/09 22:22
名前: 紫苑 ◆ht8g54vvuY (ID: hap96gvm)



 ガッシュはいつもの道のりであの公園へ向かう。

 「んー・・・。なおみちゃんがいないといいのだが・・・」

 ガッシュの言葉に出てきた『なおみちゃん』とは、ガッシュの宿敵である。

 女の子でありながら公園に来たガッシュをいつもいじめている。

 いつもは愛用の赤い車に乗ってこの公園に来ているはずなのだが、今日はいなかった。

 「はぁー・・・。とりあえず良かったのだ・・・」

 ガッシュは安心して公園に入った。

 だが。

 「うえ〜ん・・・。ヒックヒック誰かぁー・・・」

 「ん?誰かいるのか?」

 ガッシュは子供の泣き声がする方へ向かった。

 その場で泣いていたのは、小さな女の子だった。 

 多分まだ10歳にもなっていない。

 「どうかしたのか?」

 「はぐれ・・・たの・・・。あたし、怖くて・・・・」
 
 「お主、名はなんと言う?」

 「・・・・メイル」

 「メイルか。私はガッシュベル。はぐれたとは誰とだ?」

 「親っていうか・・・。保護者・・・」

 「そうか。私も探してあげるのだ。だから元気を出すのだ」

 「ありがとう・・・」

 ガッシュは白銀の髪の毛を持つその少女の手を引っ張った。

 「でも・・・来るか分からないし・・・」

 「ではそれまで遊ぼうぞッ!」

 「え・・・?いいの・・・?」

 「うぬッ!」

 ガッシュは元気な声を張り上げた。

 メイルはその声に顔を明るくし、大きく頷いた。
 
 「うんッ!」

 ガッシュとメイルは鬼ごっこやかけっこ、お城作りなどして日が暮れるまで遊んだ。

 「今日はすごく楽しかったよ。ありがとうガッシュ」
 
 「いいのだ。おかげで私も楽しかったのだッ」

 「メイルッ!」

 メイルの耳に聞きなれた声が響いた。

 「玲!?」

 「こんな遅くまで何してたんだ?まぁ遅い俺も悪いけどさぁー・・・。ん?こいつは?」
 
 「今日友達になったガッシュだよ」

 「そうか・・・。メイルと遊んでくれて、ありがとうな」
 
 「大した事はしてないのだ。それに、すっごく楽しかったのだ」
 
 「そうか・・・」

 「明日また会おうねガッシュッ!」

 「うぬッ、絶対なのだーッ」
 
 ガッシュはメイルと玲という男に大きく手を振り、家に帰った。