二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 不幸な少年達 【リボーン×バッカーノ!×インデックス】 ( No.36 )
日時: 2010/03/31 13:29
名前: 鈴蘭 百合音 (ID: LmekyLqy)

  間章1
    『ヒロインと銀』


 少女は、迷っていた

 彼女の名前は笹川京子
 一言で言うと、クラスのヒロインだ

 京子は、迷っていた

 そして、探している相手も迷っている

 だが、彼女は知らない

京(はぁ・・・ツナ君、どこへ行ったんだろう・・・?)

?「京子ちゃーん!」

京「は、ハルちゃん!?」

 大きく手を振りながら駆けてくるのは、京子の友達の三浦ハルだ
 彼女はいろいろあってツナにぞっこんである

ハ「こんなところで会うなんて、奇遇ですね^^京子ちゃんも、トラベリングですか?」

京「う、うん^^ところで、ツナ君見なかった?」

ハ「ツナさんですか?見てないですよ?」

京「そっかぁ・・・」

 京子は少しがっかりしたように下を向く

ハ「ツナさん、どうかしたんですか?」

京「うん。ちょっと、迷子になっちゃって」

 それは『京子が』なのか『ツナが』なのか

ハ「それは一大事なんです!ハルも一緒にお手伝いします!!」

京「あ、ありがとう^^」

 勢いのいいハルに京子は少し驚きながらも、素直にそういった

 二人はとりあえず大通りまで出てくることにした

 そのとき、少女たちは見た
 昼時にあわせ、人の増えた大通りの中に”それ”は ただそこに存在した

 サァア と色の消えた人ごみを風がゆする

 銀色にたなびく 長く、繊細な髪
 白く光を反射するくすんだグレー色の作業着
 背中にしょった皮製の袋が、キャンパスに浮いた塔のようだった

 不思議と目をひきつけたその子は、不意に人ごみに消えてしまった

ハ「・・・はぁ、なんだか、変わった子でしたね・・・」

京「そう・・・だね」

 京子たちは あ然とした空間に取り残されたまま ぼぉっと人ごみを眺めていた




 ——— これこそが、運命だった