二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: REBORN!・ ペテン師に永遠を オリキャラ募集中 ( No.38 )
- 日時: 2010/02/25 20:58
- 名前: 麗/ ◆oE081hGkJ. (ID: 76WtbC5A)
「どもどもーっ、叶月リエルでーす。よろしくねー」
なんて馬鹿みたいにへらり、と笑顔を貼り付け愛想良くする。
こうすれば皆も大きな拍手をしてくる。
……馬鹿馬鹿しい。
笑ってても人間なんてなに考えてるのか分からないのに。
指定された席──窓際の一番後ろの席に座れば周りの人たちを見た。
前には黒のショートカットの女の子、左は窓のため誰もいなく、右斜め前は黒の肩に着くくらいの髪の男の子。右隣にはお洒落な黒ブチ眼鏡でダークブラウンの髪の男の子。
周りの人たちを観察していると、前の女の子、斜め前の男の子が此方を向いて、
「私、羽月。学校のことなら私に聞いてね」
「俺は暁。あかつき、って書いてあきら、な」
と優しげな口調で言ってきた。
そんな彼女達に愛想よく笑っては頷いた。
……だから人間、というイキモノは怖い。
色々と話してくる彼女達に適当に頷いていれば授業終了の鐘がなる。
すっ、と立ち上がれば、今まで自分に話しかけていた葉月たちが不思議そうに首を傾げた。
そんな彼女達に「サボってくるね」と笑い、教室を出て行った。
向った先は屋上。ふっ……と涼しげな風が吹き抜ける。
暖かな日差しに目を細めた。
気持ちが良い──
グッと伸びて、ゆったりとしていればギィ、とドアを開け誰かが屋上に来たようだった。
入口の方を見れば、そこにいた人物に思わず溜息が出る。
「君、授業はどうしたの」
「見て分かるでしょ? サボり」
ふう、と溜息を漏らしてからそう言葉を告げた。
そんな私をキッと見る彼。
「えーっと、雲雀恭弥、だっけ」
そういえばすこしだが、驚いた様子を見せた。
そりゃそうであろう。転校してきたばかりの名前を教えていない人が自分の名前をしっているのだから。
「それくらい調べるの簡単」
驚いた様子の彼に、ふ、と笑いながら言えば、彼は怪しく面白そうに笑みを浮かべて。
「ふぅん。君、おもしろいね」
なんて言ってはいきなりトンファーで殴りかかってくる。
咄嗟のことに無意識に腕でガードした。
「っう……いきなりは止めてよ、ねっ!」
腕に走った激痛に顔を歪めるものの、自分の武器である毒の塗られたトランプ型のナイフを取り出した。
こちらだってやられたのだ、やり返すのは当たり前。
トランプ型のナイフを両手に10枚ずつ程持てば一気に雲雀に向って投げる。
あまりにも早く、投げられたトランプ型のナイフはまったく見えない。
雲雀はトンファーを降り、いくつかはそれを落としたものの3枚ほど雲雀の身体を掠った。
掠ったのが見えればふ、と笑みを浮かべた。
雲雀はすぐに攻撃をしてくるものの、素早くそれを交わしていった。
そろそろ、かな。
きっとさっきのトランプ型のナイフに塗られていた毒が回り始めただろう。
攻撃を続けていた雲雀はいきなりからん、とトンファーを落としその場に跪く。
跪いた彼の身体は先程の毒のせいか小刻みに震えている。
そんな光景に嘲笑うかのように笑った。
「ま、毒は弱い物だし、大丈夫だから安心してね」
「っ……」
言葉も言えない彼を見てはふ、と笑った。
笑ったのだけれども、直に冷たい表情に変って。
「中途半端に裏に入ると、いつか死ぬよ」
と言葉を残して屋上を後にした。
──────
────
──
「兄様? 迎えに来てー」
そう電話してから10分。
兄様の車がやっと来て、兄様が窓から顔を覗かせた。
笑顔でその車に近づいていけば突然身体に電気が走った。
遠のく意識の中、驚いて車から降りてくる兄様と、見たことがある白い長い髪が見えたような気がした。