PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 【銀魂】 復活初めましたお^ω^ 【REBORN】 ( No.13 )
- 日時: 2010/02/25 23:42
- 名前: 夜郎自大 (ID: 6HmQD9.i)
第三話
「ベル、エーギルから話があるそうだ」
「なにー? 俺、長話は苦手だからな」
「率直に言う。俺はお前の実の兄貴だ」
「……はあ?」
予想通りの言葉だった。口元をヘの字に曲げたようにし、こっちを見る。
「ってかさ、冗談もいいとこじゃん? 俺家族殺したし。全滅させたと思ったんだけどな」
「冗談など言うものか。この金色の髪と、ティアラが何よりの証だ」
「……信じるかよ」
そう吐き捨てられた瞬間だった。何かが俺に向けて投げつけられた。
危機を感じたのか、条件反射でそれを掴む。すると手の平から、一筋血が垂れた。
手を開くと、驚いた。銀色に輝くナイフが握られていたのだ。
「ベル! お前……!」
「スクアーロ、待て。ここは任せとけ」
「しししっ」
椅子からゆっくりと立ち上がったかと思うと、急遽放たれるナイフ。
穂先は全て心臓を向いていた。
しかし、恐怖などは感じなかった。恐らく、過去に経験した、例の事件があったからだろう。
「避けないでくれる? 今からお前、殺すから。王子騙した罪でね!」
「殺すか殺さないかは自由だが、話は聞いてもらうからな」
投げられるナイフを焦りつつもダガーで弾き飛ばす。経験者でも、困難極まりない。
それでも話は進めた。信じてくれるまで。
ようやく攻撃は収まった。手に持っていたナイフを懐に納め、こちらを振り向く。
「仕方ないけど、認めてやるよ。俺とはかなり違うけどな」
「…………大丈夫か、ギル」
「ん、ああ……少しばかり痛いが……」
痛みなど気にしなかった。
ただ、弟から信用されるだけで、兄としてどこか嬉しかったのだろう。
自然と口元を緩めてしまった。
PR