二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

【銀魂】 バレンタインデーですね。わかります。 ( No.4 )
日時: 2010/02/14 00:27
名前: 夜郎自大 (ID: 6HmQD9.i)

第四訓
 
 家に戻ってからは泣いた。
 窓から橙色の光が差し込んでくる。あの、リボンの色と同じ色。
 更に空しさに襲われる。
 
 空はあんなに美しかったのに、夕日もこんなに明るいのに……。
 それでも泣いている私。
 
 玄関に誰かが飛び込んできた。
「静流!」
「兄上……」
 兄は息が荒く、汗もかいている状態。
「僕がどうかしたの? 追いかけてきたけど……」
 あの後、神楽ちゃんに言われて、急いで追いかけてきたそうだ。
 息が整うと、私の隣に座る。
 
「さっきはどうしたの? いきなり飛び出したけど……」
「……兄上、そういうことだったのですか」
「ななな、何が?」
「神楽ちゃんからチョコを貰っていましたが」
「……え? そうだよ、義理チョコ。神楽ちゃんが買ってきてくれたんだ。銀さんと僕の分」
「え? 義理……?」
「えっ!?」
 私の言葉に驚きを見せる兄。
 若干焦り気味でもある。
「て……てっきり、本命かと……」
「……あはは、静流らしいね。違うよ、ただの仕事仲間。別に、特別意識とかしてないから」
 兄はニッコリと微笑んだ。同時に、心の中にとても余裕が出来た。渡すのならば、今だろう。
 
「兄上……、これ、手作りですが……」
「……ありがとう。静流、不器用なのに……」
「うるさいですね。早く食べてください」
「ありがとう、頂きます……。ふごっ」
 兄は苦そうな顔をした。でも、その後にすぐに笑ってくれた。
 大きなミスをしてしまったけれど、今は後悔してない。兄が「ありがとう」と言ってくれたから。
 
 
後書
世の中バレンタインデーという事ですので、バレンタインの内容でうpしてみました。
兄弟愛っていいですね、改めて感じました。
妙とか、さっちゃんとか、こう、おにゃのこキャラもっと出したかった。
ま、結果オーライですね。
 
おそまつさまでした。