二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】 真選組でましたお^ω^ ( No.7 )
日時: 2010/02/18 16:53
名前: 夜郎自大 (ID: 6HmQD9.i)

第三訓
 
「……来る」
「どうした、後鳥羽」
「そろそろ来るんじゃないのか」
「誰がだ?」
「……決まってんだろ。……敵だ」
 
 そうボソリと呟いたその時だった。

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 
 激しい足音と共に、奇声が聞こえる。
「敵です! 攻撃の準備を!!」
「早速攻めて来たか……」
「行くぞ!」
 
 外の日は沈み、空が暗くなっていた頃だった。
 辺りは血に染まり、それが月明かりで妖しく反射していた。
 誰もが己の指名を果たそうと、必死になっている時
 
「はぐっ!」
「十兵! 大丈夫か!」
 
 十兵が左脇腹に傷を負った。
 
「何やってんですかィ、筆頭! そんなところに座り込んだら死にますぜ!」
「すまない……」
「どうしたんですかィ? アンタらしく無いですがねェ」
「……トシが危なかったからな」
「兄貴の意地ですかィ? 馬鹿ですね」
「馬鹿にすんじゃねえよ」
「大丈夫でさァ。土方さんは死にませんぜ」
「なぜそう言える」
「決まってんでしょう。……馬鹿だからでさァ」
 
 地に置いた刀を取り、再度切り込みにかかる沖田。
 その姿は獣の様で、真選組最強という言葉がよく似合う様だった。
 
 その姿をずっとと見ていた十兵の元に、土方が来た。
 
「兄貴、大丈夫か! すまねぇな、俺のせいで」
「大丈夫だ。これしきで番衆が死ぬかよ……ぐっ」
 少し喋るだけでも精一杯という位の深い傷が己の体を更に苦しめる。
 
「傷深いんだろ?」
「……いや……。! トシ!!」
「!!」
 
 十兵が叫ぶ。
 後ろに目をやると、敵が剣を構えていた。
 
「しまっ……」
 
 そこで意識は目を伏せた。