二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: —D.Gray-man 全テノ運命ハ廻リ出ス— ( No.118 )
日時: 2010/03/30 16:17
名前: アリス (ID: tyHe3Nhg)
参照: 春休みだけど塾だらけだぞこんにゃろー

—22夜 ミンナトノ刻—


準備が終わり、リーバー司会でパーティーが進行されて行く。
アレンの前には山盛りにされたお盆が用意されているが一瞬で消えて行くのが見え、新しいエクソシスト達は若干身震いした。


「アレンっていつもあんななのか?」

「ん?あ、クラウスにテッサイアに彩人…」


こちらは一応大食いで通っているアリス。
だがさすがにパーティーでは食べないらしい。
ジュースらしき物を片手にクラウス達を見た。


「んー…アレンはいっつもあれだからね…クラウス達メインなのに楽しまないの?」

「任務が気になって仕方がないんだ」


テッサイアが片手にワインを持ちながら呟いた。
パーティーが終わり次第新しいエクソシスト全員任務に行くことになっている。
テッサイアはそれが気になるらしい。


「せっかくみんなが用意してくれたんだから楽しまなきゃ損だよ?」

「そうですけど、任務の方が大事ですから」

「ふぅん…」


不満そうにアリスが片手に持っていたジュースを飲み干す。


「ま、いつ死んじゃうか分かんないんだから十分楽しみなよ♪あはは♪」


アリスの一言にクラウス達が呆然とした。

まさかこんな自分より年下である仲間にそんなことを言われるなんて予想だにしていなったのだろう。
けれどアリスにとってもう死と言うものは間近にあるものなのだ。
エクソシストにとっていくら若いのに死んでもおかしくはない。
そう言う世界で、エクソシストは生きているのだ。

アリスはジュースを探して旅立って行った。
未だ呆然とするクラウス達の肩をリナリーがポンと叩いた。


「悪く思わないでね…私達みたいに早くからエクソシストになっちゃった人達は、いつ死ぬか分からない辛さと戦いながら生きて来た…家族から引き離されたり、家族を殺したりしちゃった人もいるわ…アリスや私。神田もそうかしら…?」


リナリーが一息つける。


「だから私達にとって幸せはいつか必ずなくなっちゃうものって感じちゃうの。その幸せがなくなっちゃう前に楽しまなきゃって思うの。ほら、見て?」


リナリーが辺りを指差す。
その先には笑顔で話し合ったりするエクソシスト達。


「何が?全然分からないよ、リナリー」

「今任務のことを考えて怖い顔になってる人はいないわ」

「神田はそうだけどね」

「まぁ仕方ないわ。他のエクソシストはみんな笑顔…いつ死ぬか分からないから、楽しんでおきたいのよ。貴方達だっていつ死ぬかなんて分からない。だからみんなとの時を、大切にしてね——…」


リナリーはそう言ってラビ達の所に行った。
残されたクラウス達は呆然としたそうな。