二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: —D.Gray-man 全テノ運命ハ廻リ出ス— オリ ( No.26 )
日時: 2010/03/02 18:26
名前: アリス (ID: tyHe3Nhg)
参照: 廻ル廻ル…全テノ運命ハ廻リ出ス——…

—11夜 血ノ雨ガ降リ始メル—


「何故私やアレンを狙う訳?」

「そうですネェ…♪手っ取り早く言うと貴方達は我輩にとって邪魔なんですヨ♪」

「僕達が…十四番目の記憶を引き継いでいるからですか…?」


アレンが伯爵を睨みながらイノセンスを発動させた。
アリスもイノセンスを発動させる。
伯爵はニヤリと笑った。


「勿論でス♪貴方達が生きている限り我々ノアの一族は前に進めなイ…♪だから早く殺さなくてはならないのでス♪」


伯爵がレロから剣を出した。
そしてアレンとアリスの間を差した。
その遥か後ろにはリエン達捜索部隊がいた。


「貴方達の大切な者も殺して差し上げまス♪」


剣を構え、伯爵が動き出した。
それと同時に二人も動き出す。

恐らくリエン達捜索部隊を殺す気だろう。
伯爵は人間が死ぬことを何も思っていないのだから。


「させるか!!」


アレンが伯爵の目の前に出て剣を振った。
剣と剣が擦れ、火花が散る。

一応押さえてはいるものの、力では伯爵が圧倒的だ。
いつ伯爵が捜索部隊の元に行ってもおかしくはない。
その時の為にアリスは一人リエン達を逃がす為に向かった。


「リエン!!そしてみんな!!伯爵が来てるの!!今すぐ…今すぐ逃げて!!早く!!」


リエン達は固まっている。
そして捜索部隊の一人が口を開いた。


「や、やっぱり化物だ…俺達を喰い殺す気なんだ…」


ガタガタと震え上がる男。
それに釣られるかの様に他の捜索部隊達も震え出す。


「え、エクソシストだって神の使徒とか言うけど…どうせ俺達を喰う気なんだろ…ッ」

「どっか行け!!化物が!!」


捜索部隊から浴びせられる、罵倒。

“化物”。
捜索部隊からしたらエクソシストやノアの一族は化物にしか見えない。
ましてやアクマに両親を殺された者などが、捜索部隊になる。
イノセンスやノアが恐ろしくない訳がないのである。


「み、みんな…ッ落ち着いて!!この人達は私達を助ける為に頑張ってくれてるのに…ッ」

「神の使徒だか知らんがどっちみち俺達にとっちゃ化物だ!!こんな所さっさとオサラバ…」


ドォオオオォオンッ!!


爆発音と共に現れたのは、伯爵。
アリスだけを吹き飛ばし残されたのは捜索部隊のみ。


「…ッ千年…伯爵…ッ!!」

「ひ…ひいぃいいい…ッ!!」


怯えて座り込む捜索部隊達。
一人だけ立ったまま伯爵を見据える人物がいた。
リエンである。


「お願い…私は殺しても良い。この人達は…助けて…!!」


そう言うとリエンは頭を深々と下げた。