二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: —D.Gray-man 全テノ運命ハ廻リ出ス— ( No.78 )
日時: 2010/03/11 20:05
名前: アリス (ID: tyHe3Nhg)
参照: 廻ル廻ル…全テノ運命ハ廻リ出ス——…

—15夜 束ノ間ノ幸福—


「へぇー。一気に三人もエクソシストなんて珍しいさぁ」

「それだけ他のエクソシストが死んだんじゃないかな…」


アリスが悲しげに呟いた。

昔元帥が言っていた様に沢山の人やエクソシストが死んだ時は神が力を授けてくれる。
だがノアを生み出したのも神。
神が一体どちらの味方なのかは分からないが。


「まあとにかく固い話は抜き抜き!!三人もエクソシストが来てくれたんだから歓迎しなきゃね!!リーバー君!!パーティーの準備大丈夫だよね?」

「あぁ…はい…」


若干恨みと憎しみが籠った様な目でリーバーがジッとコムイを見た。
コムイは一切動じずにヘラヘラ笑っている。
気付いているのかいないのか正直分からない所である。


「パーティーなんてするのかい?」

「あぁ!!親睦も深める為もあるからね。欠かせない感じかな?駄目だったかい?」

「そんなことをしてられる暇があるのなら行くがな」


テッサイアの冷徹非道な一言。
コムイはまたヘラヘラと笑うとテッサイアの肩を叩いた。
テッサイアは頭にはてなマークを浮かばせながらコムイを見つめた。
いきなりドバッと涙を流し出すコムイ。
さながら滝の様だ。
びっくりした様にテッサイアが後ろに思い切り下がった。


「な、何で泣いてるんだ!?」

「せっかく徹夜してまでリーバー君に頑張って貰ったんだよお〜。それを無駄にするなんて、リーバー君の努力を水の泡にする気かい!?」

「…逆ギレ程醜いものはありませんね…別に良いじゃないですか、テッサイアさん。これから嫌って程任務だってあるだろうし…少しの休みだと思えば良いんですよ」


テッサイアを宥めるかの様に彩人が優しげに声を掛けた。
…密かにコムイを罵倒しているのは敢えて無視しておこう…。


「そう、パーティーは楽しまなきゃ損だわ!!」

「そうだねリナリー」


いつの間にかすっかり仲良しになっているリナリーとクラウス。
二人は顔を見合わせてからにこやかにお互いに微笑んだ。
…何故か異様に恐ろしい気配がするのはどうしてだろう。


「…チッ…何でパーティーなんかしなきゃいけねぇんだよ」

「まあユウ良いじゃん!!たまには息抜きも必要だよ?」

「アリスはいつも息抜きしてる気がしますが…あ、何でもありません」


聞こえていたのかいなかったのか敢えて無視するアリス。
神田はブツブツと文句を言いながら、足元に散らばっている紙を蹴飛ばした。
その前に先程までのにこやかな笑顔が消えたクラウスがいた。


「僕どうもお前のことだけはいけ好かないよ」

「…俺もだ」


二人して睨み合う。
そこに割り込むリナリー。


「駄目でしょ!!喧嘩しちゃ!!」


かろうじてリナリーのおかげで喧嘩は免れたものの、やはり睨み合う二人。


「(神田嫌い同盟でも組んでましょうか…)」


アレンがニヤリと不敵に笑ったのは誰も知らないのであった。