二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケットモンスターSPECIAL *星の欠片* ( No.38 )
日時: 2010/02/23 15:51
名前: むつみ ◆I74UefpcV. (ID: DJvXcT4Z)

第4話[セイVSシルバー(前編)]


*セイside*

 ビュウウゥゥゥと、草原に風が吹く。
 マサラタウンから少し離れた草原で、私とシルバーは立っていた。

 ルールは、3VS3の公式戦で、途中入れ替えはなし。そしてどちらかのポケモンが戦闘不能になればポケモンは別のに交代をさせる……という、まぁ普通のルールだった。

「じゃあ審判はブルー先輩、いいですか?」
「もちろん♪」

 ブルー先輩は期待の目で私を見ていた。

 昨日の夜、私はある写真を見ているとき、シルバーがリビングに来た。
 あれを見られたら……と思うと、体に震えが走った。

 絶対に見られたくない。その気持ちですぐ隠す。
 それと同時に、私はあることを思いついた。

 ……シルバーと、そのポケモンの戦法や戦い方はどうなのだろうか?
 具体的に代表的な技は分かるが、技の細かい部分などは分からない。
 だったら戦えばいいじゃないか、と私は思いついたのだ。

 シルバーはチャッとモンスターボールを構える。
 私も腰のモンスターボールを構える。

「「いけ!!」」

 私達の声は重なり、モンスターボールの開閉スイッチを押した。

 シルバーはキングドラを出した。ちなみに私はサーナイトのミドリ。

「〝竜巻〟!!」
「〝念力〟!!」

 様子見なのか、相手は威力の低い竜巻を繰り出す。もちろん私は様子見念力。
 今度はシルバーは煙幕を指示し、ミドリは少し目を気らます。

「キングドラの〝煙幕〟で攻撃は当たりにくくなった! さぁ、どうするんだ?」
「……もちろん交代制はなしだから、交代は出来ないわ。……でも、だからと言って技が当たらないわけじゃないわよ!! ……〝マジカルリーフ!!〟」
「何!?」

 ミドリのマジカルリーフは、キングドラに当たる。
 もちろんそほどダメージはあるわけではない。しかし、ほぼほかの技は当たりそうにないから、だ。

「マジカルリーフ……なるほどな」
「たとえ自分の命中率が低くても、たとえ相手の回避率が高くても関係なく、かならず命中する技ね!」
「そう。……それはまるで、嘘をつき通せないかのように、ね!!」

 シルバーは戦法がなさそうだったが、キングドラに〝あの技〟を指示させた。

「〝ハイドロポンプ〟!!」

 水系の技で、威力がとても高い技、ハイドロポンプ。
 それは命中率がとても低いが、当たれば大ダメージをさせることが出来る。

 ……しかし、そんなものは通用しなかった。

「な……キングドラ!?」
「……遅かったね! 〝影分身〟しておいてよかったよ」
「そ、それは……回避率をあげるためか! もしや、ハイドロポンプが来ることも……」
「把握してたよ」

 サラッと私がそんなことを言うと、シルバーは少し悔しそうにした。
 そして私は、とどめの一撃を刺す。

「ミドリ! 今の貴方ならきっと技は当たるはず……! 〝サイコキネシス〟!!」

 ミドリはサイコキネシスを繰り出すと、キングドラは苦しそうにうなる。
 一気に大ダメージを与えようとしたが、少しずつ、少しずつ、いたぶった。
 が、少しやりすぎと思ったし、もう勝負はついていると思われたので、キングドラをサイコキネシスから解放した。

「キングドラ、戦闘不能!! サーナイト・ミドリの勝ち!!」

 ブルー先輩は、私側のほうの手をあげ、そう言った。


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