二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: キノの旅-the my world- ( No.4 )
日時: 2010/04/19 22:53
名前: 工場長 ◆/UYeS30HBo (ID: 7jEq.0Qb)

「仲良しの国 ※前半」


「我が国へようこそ旅人さん!」
番兵はキノとエルメスに人当たりのいい笑顔で言った

キノたちの眼前には高くそびえる城壁がある。現在、入国審査を受けている最中で、キノが、通りすがった旅人にいい国があると紹介してもらった。と番兵に伝えると、彼は嬉しそうにキノ達を歓迎した。

「何日の滞在をご希望ですか?」
番兵はキノに尋ねる。キノはいつものように、3日と番兵に告げると、番兵は渋い顔をして、もっと滞在なされたらどうですか?とキノに尋ねた
キノは

「決まりですから」
と流し、番兵も残念そうにしながら、尚もキノに言う

「そうですか……まぁ、滞在期間を延ばすのも可能なので、気が変わったらいつでもご連絡くださいね」
「はい、気が変わったらまた連絡します」
キノの抑揚のない声に番兵は苦笑をする
その後、番兵はこの国では銃器の保持は原則禁止されていることを伝え、キノに提出を求めた
キノは番兵に自分の持っているパースエイダーやライフルを渡す。
それを見ていたエルメスが陽気にはやしたてた

「おうおう! キノに銃持たせねーとはいい度胸だな兄ちゃん!警察の銃奪われても文句は言うなよぉ!——イテ」
キノはエルメスのタンクをガンと叩く。

「全くエルメスは——」
「あぁ、そこは大丈夫ですよ。我が国では一般国民だけではなく、警察にも銃の保持は認可されておりませんから」
「え、なんで? 警察が銃持ってないと犯罪抑制力がかなり低くなっちゃうよ?」「下に同じです。なぜなんですか?」
一人と一台は驚きと疑問の声を口にし、それを聞いて番兵は胸を張りながらキノ達に答えた

「なぜなら!この国は『仲良しの国』ですから!」
どうです? 素晴らしいでしょう。と熱弁する番兵とは裏腹に、エルメスとキノは依然不思議そうな顔をしていた

「首をかしげたいね。ないけど」
「僕はできるよ。エルメスの分までかしげてあげよう」
「ありがと」
そしてキノは大きく大きく首をかしげた